神戸快幕星 イニエスタら主力大量欠場なんの 新外国人パトリッキ出場4分で100万円
「明治安田生命J1、神戸1-0福岡」(18日、ノエビアスタジアム神戸)
神戸は後半途中出場したFWジェアンパトリッキ(25)の得点により、福岡に1-0で勝った。C大阪はシントトロイデン(ベルギー)から、2010年以来の古巣復帰となった元日本代表MF香川真司(33)が新潟戦の後半26分から出場。2-2で引き分けた。FC東京は浦和を、鹿島は京都にそれぞれ2-0で快勝した。湘南は鳥栖に5-1で大勝。名古屋は横浜FCに1-0で競り勝った。広島は札幌と、柏はG大阪と、いずれも引き分けた。
途中出場のパトリッキが大仕事を果たした。爆発的なスピードで堅守の福岡を崩壊させると、迎えた0-0の後半25分だ。こぼれ球をトラップし、右足で冷静にシュートを沈めた。
サポーターの目の前でいきなり神戸初ゴール。C大阪から完全移籍した助っ人アタッカーが、名刺代わりのV砲で本拠地1万8981人を熱狂させた。
この日は神戸新聞デーで「マン・オブ・ザ・マッチ」に選ばれ、賞金100万円ゲット。「まだ何に使うか決めていない」と笑ったが、出場わずか4分でウハウハのボーナスだ。「自分が入ってゲームの流れが変わったのでうれしい。95分間いっしょに戦ってくれたサポーターの前で決められてうれしかった」と笑みを浮かべた。
チームは“野戦病院”だった。調整遅れの大黒柱のMFイニエスタが欠場し、DFトゥーレル、DF菊池、DF大崎、MF飯野、MFサンペールと主力が大量にメンバー外。大ピンチをパトリッキを始め、MF斉藤、DF本多、MF井出ら新戦力が救い完封勝利した。
「クラブとして足りないところを補うために私たちはきた」とパトリッキ。ゴール後に左手指で首を触るパフォーマンスの意味を問われると「脈を押さえている。おれは生きているよと。生きているうちはあきらめちゃダメだよと。人生の中で今、苦しくても逆転できる。逆境に負けないというメッセージ」と胸を張った。
困難をはねのけて神戸は大きな1勝を手にした。昨季は開幕から11試合未勝利で13位。逆襲を期す神戸の開幕ホームに応援歌「神戸讃歌」が響いた。
◆ジェアンパトリッキ 1997年5月14日、ブラジル・バイーア州出身でサンパウロFCなどに所属。ポルトガル・サンタクララから昨季、C大阪入りし、スピード自慢の左サイドアタッカーとしてリーグ戦5得点。今季から神戸に完全移籍した。背番号26、利き足は右。175センチ、70キロ。