復帰後初ゴールの香川「周りは当然と思っていると思う」33歳最後の試合V締め「自分が成長したい意欲がある」
「明治安田生命J1、C大阪2-1鳥栖」(12日、ヨドコウ桜スタジアム)
12年半ぶりC大阪復帰したMF香川真司が移籍後、初ゴールを決めチームはリーグ戦今季初勝利を飾った。
「やっぱり先制点の持つ意味、僕たちのホームという意味を含めて非常に大きかった。それが勝利につながって何より」と試合後は安どした。
リーグ戦初先発出場した香川は前半38分、FW加藤のクロスをゴール正面、フリーで受けると、ダイレクトボレーでたたきつけ、ゴール右にねじ込んだ。「押さえるイメージ」と会心の一撃を振り返った。
2010年5月15日・神戸戦以来、4684日ぶりJリーグでのゴール。ピッチに飛び込み、芝の上で喜びを爆発させた。ホームのサポーターは「シンジ」コールで総立ちになった。香川は後半24分までプレー。ホームの大拍手でねぎらわれ、交代した。
「結果が出るにこしたことはないし、周りのファン、サポーターが当然と思っていると思うので。みんなからの期待を感じるし、その結果を出すために自分は地道なハードワークが必要になってくる。この1点で浮かれることなくもっといいパフォーマンスを示し続けたいし、僕自身だけでできることじゃないし、チームメートとうまく、一緒になって頑張りたい」と、重圧をはね返す得点でもあった。
17日に34歳を迎え、33歳最後の試合を満点締め。「それ(年齢)はどうでもいいです」と笑ったが「しっかり自分が成長したい意欲がある限り、いいパフォーマンスを見せられればと思う」と、決意を語った。
攻撃だけではない。自陣から献身的な中継役でゲームメークしたのは圧巻だった。「ゲームをどうコントロールするか。ビルドアップの向上を含めてもっとクオリティーを上げていかないといけない。もっと質を上げていかないといけない。パスをつなぐだけがサッカーじゃない。いかにゲームを落ち着かせたり、組み立てられるかはこのチームに僕がもたらせるもの。そこの連係と意思疎通含めて、やればやるだけ選手も理解を含めて、やれる選手がたくさんいる。もっといい選手になるだろうし、そういう優位性が保たれれば、もっとレベルアップする」と、力を込めた。
MF鈴木徳真、MF奥埜博亮と中盤も好感触だった。「いい距離感にやれていた。やっぱり強いチームになるには、自分だけじゃなく、いかに味方を生かすかの動きの質、ボールの回し方を求めていかないと、自分だけという考えでは勝てない。それをやれる選手ですし、もっともっと連係してやっていければ、もっといい中盤になる」。香川に導かれ、セレッソ桜が満開になる。