三笘薫鮮烈先制ヘッド決めるも森保J逆転負け 攻撃的システム変更実らず
「国際親善試合、日本代表1-2コロンビア代表」(28日、ヨドコウ桜スタジアム)
2026年ワールドカップ(W杯)を目指して森保監督が続投した日本代表が、南米の強豪・コロンビア代表に1-2で痛恨の逆転負けを喫した。前半3分に守田英正(27)=スポルティング=の右からのクロスを三笘薫(25)=ブライトン=が鮮やかなヘディングを決めて先制。しかし、同33分にドゥランの左足シュートで同点に追いつかれ、さらに後半16分にボレの右足オーバーヘッドで逆転ゴールを許した。久保建英(21)=レアル・ソシエダ=ら攻撃的な選手を投入し、システムも変更したが不発。第2次森保体制での初勝利を逃した。
新生日本のエースが電光石火の一発で浪速を熱狂させた。前半3分、速攻から右サイドの守田がクロス。左からペナルティーエリア内に走り込んだ三笘が相手DFに競り勝ち、高い打点からヘッドでゴール左に突き刺した。
「来てほしいボールが来たのでタイミングだけ考えて飛んだ。僕もヘディングでプレミア(リーグ)で決めているしアピールになった」と胸を張った。
W杯カタール大会後、プレミアリーグを席巻するドリブラー。ただ、24日のウルグアイ戦での大歓声は正直、戸惑いもあった。前日には「歓声とか驚くことが多くて。心地よくはない、そんなに。注目がまさっているのは事実。もっと強くなって、そこを追いつきたい」と、エースとしての責任感を吐露。有言実行、結果で注目に応えた。
前半19分には伊藤の縦パスを受け、ドリブルで切り込む。絶妙なクロスを西村に供給した。前戦より決定機は作った。後半9分に交代すると、チームは同16分にコロンビアに痛恨の勝ち越し点を許した。上田、堂安、久保、浅野らが後半に出場も不発だった。
森保監督は浅野を投入する際、4-4-2の布陣への変更を指示するメモを手渡し、選手が回し読み。練習もしていないダイヤモンド型をぶっつけでテストした。「負けている状況で前線からプレッシャーをかけないと」と指揮官の執念だったが空回りした。
コロンビアには14年W杯ブラジル大会1次リーグで1-4と大敗。昨年カタール大会でもコスタリカには0-1の敗戦。苦手の中南米にまた勝てず。
「南米相手にこれが実力。押し込まれるところもそうだし、個人の能力のところ」と三笘。1分け1敗、第2次森保体制は厳しい船出となった。