堅守の神戸、MF汰木がうっ憤晴らす豪快&技あり連続弾「自分は乗ったらいいタイプ」

 「明治安田生命J1、京都0-3神戸」(1日、サンガスタジアム)

 MF汰木康也がうっ憤を晴らす豪快&技ありの2ゴールだ。0-0の後半10分、FKをはじかれてゴール前でもつれたボールがペナルティーエリア手前にこぼれる。逃さず走り込んだアタッカーが右足を豪快にたたきつけた。バウンドしたシュートは敵、味方の密集をすり抜け、ゴール右に突き刺さった。

 もがいて熱望していた今季1号。何度も吠えて、ガッツポーズ。MFアンドレス・イニエスタら仲間と次々と抱き合い、喜びを爆発させた。

 「とりあえずホッとしました。ボールが浮いていたので、浮かさないことだけ考えて打った。浮かさないで打てば入るだろう」と迷わず打ち抜き、大きな先制弾をもぎ取った。

 昨季はリーグ戦で5得点、5アシストと活躍し、左サイドに定着。今季も開幕からFW大迫勇也、武藤嘉紀とともに強力な前戦の一角を任されながら、ノーゴール。チャンスに決めきれず、首位を走るチームの中、悔しい日々を過ごした。

 前節3月18日の鳥栖戦(駅スタ)では先発を譲った大卒新人のMF泉柊椰が決勝弾を挙げた。吉田監督は守備面での貢献などで汰木への信頼は揺るがなかったが本人は違った。

 「アタッカーなのでゴール、アシストがつかないと焦るものだし、プレーも乗ってこない。自分は乗ったらけっこういいタイプなので、そこにいくまでにいかに早く結果を出すかともがいていた」。

 もやもやを吹っ切る一発で乗った。同23分にはまたも汰木。右サイドのMF佐々木大樹からのクロスに対しゴール前に侵入。ゴールを背に受け足元に収めるとそのまま右足ヒールで流し込んだ。技ありの連続弾にアウェーの神戸サポーターも沸き立った。1試合2発は昨年8月13日の札幌戦(札幌ドーム)以来となった。

 刺激もあった。浦和時代の後輩、MF明本考浩が前日の柏戦で2試合連続ゴール。「きょうのモチベーションで言うと、きのうの浦和戦を見ていて、あき(明本)が2試合連続ゴールを決めて、あいつに負けていたらダメだなと。一番そこがモチベーションになった」と笑わせた。

 2-0の同35分にはFW武藤嘉紀の絶妙な切り返しからラストパス。FW大迫勇也が右足できっちり仕留めた。今季3得点目で京都にとどめを刺した。チームは2試合連続完封勝利で勝ち点15に伸ばし単独首位を堅守した。

 殊勲の汰木は足を痛め、後半40分、たんかに運ばれて途中交代。「大丈夫、つっただけ」と笑顔で気丈に話し、神戸へと帰るバスに乗り込んだ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

サッカー最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(サッカー)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス