J1神戸 GK前川が故郷の広島相手に完封勝利!父も元日本代表・和也氏「父と公園での練習が僕の財産」

 スーパーセーブを連発した神戸のGK前川薫也
 スーパーセーブを連発し、神戸の勝利に貢献したGK前川
 スーパーセーブを連発し、神戸の勝利に貢献したGK前川薫也
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 「明治安田生命J1、神戸2-0広島」(13日、ノエビアスタジアム神戸)

 堅守が持ち味の上位対決を神戸が完封で制した。立役者は元日本代表GK前川黛也(28)だ。開始10秒、いきなりDFの背後を取られ、MF川村拓夢にシュートを浴びたが、左足1本で止めた。

 1-0と先制した後半は広島の猛攻を浴びたが好セーブを連発。ゴールを割らせなかった。特に相手の得点パターンのセットプレーでは積極的に前に出て、はじき返した。

 終盤の好セーブに関し、試合後、「僕自身は我慢のできるキーパーなので、そこに対して我慢できた。1-0とか大事な局面で止めるからこそ流れをこっちに引き寄せられる。GKは点を取るわけじゃないけどそういう大事な役割のポジション。ああいうところで止めたのは自分たちの流れをまたこっちに持ってこさせた」と満足顔で振り返った。

 相手のセットプレーからも得点を許さなかった。「自分自身、勇気を持っていくことによって相手のストロングポイントであるクロスは入れづらかったし相手にとって僕の存在は嫌だったと思う。僕自身が勇気を持ってやることが、良かった。この試合はすごく生かせた」と語った。

 広島出身で広島のアカデミーで育った。「広島は特別な思いがある。見てくれている人も多い。自分自身がああいうプレーで姿勢を見せられた。周りへの感謝をプレーで表現できた」と思いを込めた。

 父はJリーグ発足時、広島の正GKを務めた元日本代表の前川和也氏。Jリーグ30周年記念マッチでの活躍にも喜びはひとしお。ヒーローインタビューでは「お父さんの時代から、こうやって30年間、積み上げた人たちがいるおかげで僕たちはプレーできている。感謝を持ってプレーすることが大事なので感謝の気持ちを忘れずにやっていきたい」と、張り上げた声が裏返った。

 興奮のヒーローインタビューを振り返り、「自分自身の性格上、ぼそぼそ言うよりかは力強くしゃべった方が周りのファンからもこういうキーパーなんだと思ってもらえると思ったけど、初めてヒーローインタビューで息継ぎを忘れちゃってうまくしゃべれなかった」と笑わせた。

 GKの“親子鷹”。幼少期の前川はフィールドプレーヤーでプロを目指しており、GK転向が中3と遅かった。それでも転向後、父が休みのたびに近所の公園でマンツーマンで猛特訓を受けた。

 「公園でトレーニングをずっとやってきたのが僕の財産。(父には)お世話になりました。『継続は力なり』という言葉を小さい頃からずっと言われていた。僕自身、GKを始めるのが遅かったので、こつこつやってきた結果、僕自身フィールドに立てていけるので感謝している」。父の世代が築いたJリーグ礎を息子が受け継いでいく。

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