カズ新天地候補の2クラブとすでに交渉 JFL鈴鹿と13日にも会談「試合に1分1秒でも長く立てるところを選択」
サッカー元日本代表FW三浦知良(56)が12日、大阪・堺市内で自主トレを打ち上げた。期限付き移籍していたポルトガル2部オリベイレンセから帰国し5日から同地で合宿。新天地候補として、すでにオファーのあった2クラブと交渉。13日から練習参加する前所属先の日本フットボールリーグ(JFL)鈴鹿からもオファーを受け、話し合うことを明かした。
「あすから鈴鹿の方で5日間、練習参加させてもらう。これは契約あるない別にして、前からこの時期に参加させてほしいと。キャンプをやって自分だけでやっていると、チームの動きはできないので。そういう意味でどっかのチームでやりたいと思っていた。去年まで所属していたし、年末年始ばたばたしてあいさつできなかった人もいるので、それも兼ねて、それが目的。また、オファーの話をしたいと言われているので、きょうの夜に(鈴鹿に)入って、あしたあさってくらいに話せたらと思います」と、予定を話した。
オファーのあったクラブは話をすべて聞いて判断する。「どこでやるにしても、自分が試合に1分1秒でも長く立てるところを選択したい。そこでやはり、目標に向かってできるように情熱を傾けられるところを選びたいと思っています。何試合と言われたら、全部出たい。なかなか年齢的にはそうはいかない。ただチームと契約するということはそのつもりで準備しないといけない。だからこういうところでしっかりやっている。常に出られる準備はしたいなと思っている」と、新天地を選ぶ決め手は、やはり出場機会になる。
オリベイレンセからも延長オファーがある。「声はかけてもらっているので、そこも考えながら。ただ海外はまた違った大変さがある。生活も含めて環境、毎日、緊張感のある大変な毎日なので。それも自分の年齢と体すべて、相談して半年やったので、それがまた100パーセントできるのかも考えないといけない。条件面とかサッカーの環境面とかは別に生活面、メディカルの面だったり、コンディションだったり、日本とは違うので。それが毎日、半年やってきた情熱をまたすべてかけられるかを考えないといけない。決めたらすべてをかけてやります」と語った。
8日間の自主トレは有酸素運動を多く取り入れ、シーズンを戦い抜く体を作った。「6日間くらい、午前午後ずっとやった。普段シーズン中、ポルトガルの素走りの有酸素運動はなかなかできなかった。シーズンがあと半年になるのか、それを乗り越えるために。けがの防止と肺の循環をよくして。ちょっと疲れました」と笑った。
10日はC大阪-神戸戦(ヨドコウ)を観戦。親交深い元日本代表MF香川真司(34)から刺激を受けた。「真司の方から招待してもらって。ヴィッセルも知ってる選手は何人かいますし。本当にレベルの高い緊張感のある素晴らしい試合を見せてもらって、いい刺激になりました。真司は僕にとっては永遠の18歳。本当に今まで経験したサッカーが存分に詰まったプレー。バランスを取りながら、チームを落ち着かせて周りをうまくコントロールして。攻守のバランスをとって、大きな役目を果たしていた。若いときとはまた違うサッカー感でプレーしていた」。
試合後はスタッフを通じ香川からユニホームを贈られた。1度、合宿先に香川が訪れた際にカズもオリベイレンセのユニホームを手渡そうとした。しかし「あげようと思ったけど、いらないだろうなと思ってあげませんでした」と笑わせた。