イニエスタ「新天地はまだ分からない」「まだできる、少なくともここに残ったら達成は難しい」【一問一答】
「明治安田生命J1、神戸1-1札幌」(1日、ノエビアスタジアム神戸)
神戸ラストマッチとなった元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(39)は退団セレモニー後、会見に応じた。「新天地でプレーできるのかは、行ってみるまで分からないだろうけど、少なくともここに残ったらそれを達成するのが難しい」と改めて途中退団に至った葛藤を説明。移籍先に関しては「もう少し待たないと」と話すにとどめた。
以下はイニエスタとの一問一答。
-セレモニーのあいさつで『成長させてくれた』と語った意味。
「人としては新たな国で新たな文化で適応するために、ここに来て、日々の生活の中で感じた自己成長。自分たちは通過地点で来たわけじゃない。家族といっしょにきて住みにきた。皆さんの近くにいたかった。選手としてプレーし続けるために常に成長して生まれ変わっていかないといけない。5年間で成長できた。5年は長い時間だった。自分たちには新たな居場所になった。みなさんから愛情を多く感じられた。ハートで感じられる、この感情が、この5年間で大切な思いとして持ち帰るもの」
-5年間を振り返り、どんな日々だった?
「心がけたことは最大限の努力で貢献すること。このクラブにもこの街にもリスペクトを持ち向き合ってきた。これだけ長くいられたのは、みなさんからの行為、リスペクトが大きかった。実際にわが家のように感じている。下の2人の子供、ロメオ、オリンピアも日本にいる間に生まれた。日本で得たものは大きかった。自分のことを誇りに思ってくれたり、自分がきっかけで興味を得たり、というのは自分がやってきたことが間違ってなかったことの証明になるのでうれしい」
-新しいキャリアを踏み出すモチベーションは。
「(出場機会に恵まれず)ここ数カ月は、自分の中で消化するのは難しかった。その中でまず日々のモチべーションを見いださないといけなかった。スポーツへの、クラブへの、チームメートへのリスペクトや日々のトレーニングを最大限のモチベーションを持ってやっていくことが大事と考えた。同時にこの状況は次に向けてのモチベーションにつながった。日々の中で自分はまだできると。選手として戦う準備はできている、チームに貢献できると感じてきた。ただ監督はそのように考えていなかった。自分としてはサッカーを続けるモチベーションにつながった。だから新天地でサッカーを続けたいと思っている。新たなところで自分のコンディションがいいのか、プレーできるのかは、行ってみるまで分からないだろうけど、少なくともここに残ったらそれを達成するのが難しいと思い、新たな一歩を踏み出す決断をした」
-新天地先に関して言えること。またきょうの調子はどうだったか。
「新天地はまだ分からない。もう少し待たないといけない状況。実際、次がどこになるか分からない。パフォーマンスに関してはもっとできたと思う。ただ人生にもスポーツにもスーパーヒーローはいない。現実的に4、5カ月間、継続的に絡んでいなかった状況。きょう最大限の貢献できるようにすべてを出し尽くした。結果は引き分けだけど、きょう何をしたとかより、ここまでやってきたことに対する誇りと達成感できょうを終えた」