サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」が出場する女子Ｗ杯オーストラリア・ニュージーランド大会（２０日開幕）の日本国内の試合中継について１３日、国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）とＮＨＫの間で合意に達した。

　１２年ぶりの世界一を目指すなでしこジャパンは、現在Ｗ杯に向けて仙台で国内最終調整中。１４日のパナマ代表との国際親善試合後に現地へ向かう予定だが、放映権料の高騰によってＦＩＦＡと日本の放送局との交渉が難航。２０日の開幕を目前に試合中継ナシとなる危機にひんしていた。

　ＮＨＫは女子Ｗ杯の日本戦全試合の中継に加え、開幕戦と決勝戦もＢＳ１を中心に中継予定。１次リーグの３０日・スペイン戦は地上波で放送される。

　日本サッカー協会（ＪＦＡ）の田嶋幸三会長は「ご尽力いただいたインファンティーノＦＩＦＡ会長、ＮＨＫの皆さまに心より感謝申し上げます。多くの人々に観戦していただけることは、選手たちにとって大きなモチベーションになります。また、日頃女子サッカーを見る機会が少ない方々にとっても、世界トップレベルの女子サッカーやなでしこジャパンの魅力を感じていただける機会になると思います。日本の女子サッカーに関わる全員にとって、大きな力が湧くニュースです」とコメントした。

　ＷＥリーグの高田春菜チェアは「一報をＪＦＡから受け、非常にうれしく思います。６月２１日のＷＥリーグの理事会後メディアブリーフィングにて、本大会のテレビ放映についてＷＥリーグとして何かできないかという思いから、クラウドファンディングなども模索していきたいとお伝えしておりました。今回ＮＨＫ、ＦＩＦＡ、ＪＦＡのご尽力により、クラウドファンディングという手段をとることなく国内放送が実現するという、最高の形で選手たちを送り出せることとなりました。必ず選手たちは一生懸命にプレーする姿をもって、多くの方に勇気や感動を与えてくれることと信じています」とコメントした。