なでしこの武器、「輪」と「和」 あす、2大会ぶり8強狙う

 サッカー女子W杯のスペイン戦の試合前、ベンチ前で円陣を組む控えメンバーら=7月31日、ニュージーランド・ウェリントン(共同)
 7月21日、1次リーグのザンビア戦に向けた練習前に円陣を組み、選手たちに声をかける池田監督(左から2人目)=ハミルトン(共同)
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 【ウェリントン共同】なでしこジャパンは5日、サッカー女子W杯決勝トーナメントでノルウェーと対戦する。「チームの和」を武器に2大会ぶりの8強入りを目指す。

 象徴的な夜がある。ザンビアとの1次リーグ初戦を控えた7月21日。戦術確認のミーティングが終わると、宿舎の部屋には選手だけが残り、輪になった。伝統的に対話を重視するなでしこにとって話し合いは珍しくないが、この日はいつもと違った。

 主将の熊谷紗希や田中美南を中心に団結の重要性を確認し合うと、最後に声が響いた。「円陣しよう」。発したのはクールで「口下手」のGK山下杏也加。チームメートも「自発的に出すのは見たことがなかった。びっくりした」と言う。

 肩を組み、互いが顔を見合う。熱量と一体感に、涙をこぼす選手もいた。山下は19年W杯で16強、21年の東京五輪は8強で敗退した悔しさを味わった。「全員でやっていくのが一番大事。W杯2大会目で学んだ」と語る。

 今大会は試合前に先発11人がピッチで円陣を組むのと同時に、ベンチ前でも自然に控えメンバーの輪ができる。

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