J1・神戸 マタJデビューも好機作れず完封負け「うまくいかなかった」も「プレーできたことがうれしい」
「明治安田生命J1、広島2-0神戸」(16日、エディオンスタジアム広島)
神戸は元スペイン代表MFフアン・マタがJリーグデビューも流れを呼び込めなかった。0-2の後半35分、満を持し、トップ下で投入。布陣は「4-2-3-1」の“マタシステム”に変更された。
イングランド・プレミアリーグのチェルシー、マンチェスターUで活躍。2010年W杯南アフリカ大会ではMFアンドレス・イニエスタとともに優勝を果たした世界的名手は攻撃の起点となり、精度の高いパスを随所で披露。ただ来日2週間で連係面、コンディション不足は否めない。ボールを奪われる場面もあり、シュートはゼロ。わずか20分の出場で決定機を作れず、不完全燃焼となった。
「広島は難しいチームで立て続けに失点してしまった。自分が入った時にはあまり時間が残っていなかった。ゴールチャンスを作ろうと思ったがあまりうまくいかなかった。自分が望んでいたデビューではなかったけど、プレーできたことがうれしい。次の試合、より良い形で結果が伴えばいい。チームに貢献するための準備はできている」と次戦での逆襲へ闘志満々だった。
チームメートとの連係を問われると、「ゴールを決めないと負けるという状況で積極的に攻めた結果。練習というのは連係を深めていくためにある。練習で改善していく」と前だけを見据えた。
後半24分には同じく今夏加入のハンガリー代表MFバーリント・ベーチェイも初陣。いきなりゴール前で体を張ってシュートセーブするなど闘志あふれる姿を見せた。
「これからもっと長い時間プレーできる。チームにもっと貢献したい。Jリーグを実際、体感してみて、強度、スピードと思っていたのと誤差は大きくない。あとはコンディションを上げてチームの助けになる」と、上々の手応えだ。
吉田孝行監督は「(2人とも)試合から遠ざかっているから(プレー内容は)良くはない。ただ試合を重ねるごとに良くなっていく印象を持てた試合」と、今後も状態を見極め、起用をしていく。
リーグ戦5試合ぶりの黒星。公式戦は直近10試合中、9試合で先制されるなど悪癖は治らない。ただ2位に勝ち点1差を付け、まだ首位だ。23日にC大阪戦、そして29日に横浜Mとの大一番が待つ。同じ兵庫県を本拠地にするプロ野球・阪神に続く「アレ」に向け、勝負の9月戦線、新助っ人がカギを握る。