新潟L新加入の38歳・川澄 古巣相手にV弾アシストで決勝進出「米国で学んだ引き出しがある」「日本語が話せる外国人」

 「WEリーグカップ、INAC神戸0-1新潟レディース」(1日、ヨドコウ桜スタジアム)

 グループステージ最終節でB組は新潟レディースがINAC神戸を1-0で撃破し、逆転で決勝進出を決めた。10月14日、等々力でA組1位の広島レジーナと対戦する。

 元INACコンビが古巣相手に殊勲だ。前半18分、元日本代表MF川澄奈穂美が右サイドを抜けてクロス。ペナルティーエリア内で受けたFW道上彩花はヘッドでゴール右に先制弾を突き刺した。 川澄は「自分がボールを持った時に相手が全然来なかった。いいのかな?いいのかな?上げるよという、それくらいのテンポだった。相手センターが強いのは分かっているけど、道上がすごくいい動きをしてくれた。とてもよかった」と、貫禄の口ぶりだった。

 米国プロリーグのNWSL・ゴッサムFCから今夏、新潟に移籍。昨季WEリーグで11チーム中10と下位に沈んだチームが同カップ5試合で2勝2分け1敗。まずは決勝進出という結果をもたらした。「うれしい。可能性がある限り取ろうと言っていた。いい試合内容じゃないかもしれないけど去年は下位だった。そこから考えれば5試合でいろんなことにチャレンジしながら積み重ねられた」と手応え。90分、守備でも完封勝利に貢献してみせた。

 久々の日本復帰。自身を「日本語が話せる外国人みたい」と例える。今は日本式に慣れつつ、米国流をチームに浸透させる過程。「アメリカで学んだこと、引き出しがたくさんある。1回は日本ぽく寄せてからとか、そこの狭間でやっているけどそれも新しいチャレンジ。向こうの選手ならここにボールがくるはずだろとかあるけど、日本だと2、3個手数をかける。そのポジショニングだと自分が消えてしまう。自分のできる範囲は分かってもらっていない。やっていって合わせるほかない」と言う。

 古巣相手の一戦でやじも聞こえた。「全く気にならないことはないけど、なんか言ってるなと。それでプレーの質に影響することはない。私へのやじというより、彼なりの応援なんだろうと思った」と、タフなサッカー人生を送ってきた38歳は笑い飛ばす。

 この日は『KANSAI W MATCH』として、WEリーグ初の試みとなる同日同一会場での女子の“ダブルヘッダー”だった。2240人を集めた第1試合はホームのC大阪ヤンマーが三菱重工浦和を相手に0-0で引き分けた。第2試合のINAC神戸-新潟レディースは1843人の観客だった。

 川澄も「観客数は気になる。もっともっと増えていけばいい。どんどんトライすることが大切。Jリーグのの前座でやったりとかもしている。フィードバックして、観客増につなげていてほしい」と、W杯優勝を経験したレジェンドは人気再来にも尽力していく。

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