FC東京・松木獲得にも関わった吉本スカウトが異例の“二刀流”小平市教育委員に就任

 J1・FC東京の吉本一謙スカウト(35)が2日、クラブが練習場を置く東京・小平市の教育委員に就任し、小平市役所で小林洋子市長(50)からの辞令交付式に臨んだ。

 FC東京の下部組織出身の吉本スカウトは、07年に権田修一(現J2清水)らとトップチームに昇格。長身のCBとして活躍し、J1通算72試合に出場。20年に現役引退後はスカウトに転身し、MF松木玖生らの獲得に関わってきた。

 小林市長は「市長になって、ごみ拾いイベントなどでお話をさせていただいた。小平が好きで、子育てを一生懸命に取り組んでいる。そういう人柄に触れ、ぜひ小平市の教育に関わっていただきたいと思った」と就任要請の理由を説明し、大きな期待を懸ける。

 スカウト業務を続けながら、自身の地元である小平市の教育委員としても活動する吉本スカウト。「最初にお話をいただいた時は光栄だと思った一方で、自分でいいのかという不安もあった」という。それでも「一番は小平に貢献したいという思いで受けさせてもらった」と語った。

 異例の“二刀流”で地元の子どもたちの育成に尽力する吉本スカウトを、FC東京も強力にバックアップする。「僕の思いをくんで(仕事の)調整できるところは支えると言っていただいた。快く送り出してくれた」と後押しも受けた。

 辞令交付式を終えて「大変に身が引き締まる思い。小平のために自分がいいと思ったことをしっかり伝えていきたい」とスカウトとして教育委員として、新たな挑戦と言える道で子どもたちの教育に力を尽くしていく。

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