J1首位・神戸・吉田監督、手負傷のGK前川に「フィールド選手に変更させようか」21日国立でホーム・鹿島戦
J1首位の神戸が17日、鹿島戦(21日・国立)に向け、神戸市内で調整した。開幕からフル出場し日本代表に選ばれていたGK前川黛也が手の負傷で離脱。この日の全体練習では手を使わず、フィールドのトレーニングに参加した。
吉田孝行監督は「様子を見ながらだけど、手は使えないくても足は使える。フィールドだったらできるけど手を使うポジションなので、ちょっとフィールドのトレーニングさせてポジション変更でもさせようかと思う」とジョークで笑わせた。今季の堅守を支えた正守護神欠場となれば鹿島を相手に痛手。前川の状態を見極め、代役の坪井湧也、フェリぺ・メギオラーロの起用を判断する。
2位横浜Mに勝ち点4差をつけ、リーグ初優勝へ残り5試合ラストスパート。鹿島はアウェーの前回対戦で5-1圧勝したが、今は復調の気配だ。監督は「ラスト5試合、優勝争いを意識すると思ったけど、意識する余裕もないし、対戦相手を見てもたたかないといけない相手。どっちに転ぶか分からない。目の前の試合に勝つことだけ考えてやっている」と一戦必勝。ホーム戦で組まれた国立は大観衆が予想され、「神戸からもたくさん来てくれるし、勝ち点3を取るだけ」と、気合を入れた。
最短V決定は28日の湘南戦(レモンS)。MF飯野七聖は「そうだったんですか?今知りました。ただ、勝ち点4なんてあってないようなもんなんで。2試合でひっくり返りますし。全然、何も手にしていないし、有利な状況かというとそうでもない。みんなもそういう気持ちだと思う。とにかく目に前の試合にすべてを懸ける」と油断なし。
DF酒井高徳は今季、故障を抱え、欠場もありながらDF陣を引っ張ってきた。患部をかばって別の箇所を痛めるなど満身創痍(そうい)だ。「自分でもあまりケガしたことがなかったので、ちょっと予期していないことが多かった。年だなあという感じです」と苦笑い。ただ初優勝へ体にムチ打ち、走りきる覚悟で「今、問題を抱えてるから力を出し惜しみしていることはない。みんなと今年できるのはあと5試合という中でいろいろなのものを勝ち取れるチャンスが目の前にある。本当に100パーセント出せる状態をどうその日に持っていくかが大事。過程はどうでもいい。試合日にフルスロットルでいく。笛が鳴るまで貫き通したい」と、決意を込めた。