神戸3発堅首 “吉田チルドレン”佐々木2発&井出J1初弾 吉田監督「サコ(大迫)1人じゃない」

 後半、この日2点目を決め、武藤嘉紀(中央左)らと喜び合う神戸・佐々木大樹(中央)=撮影・吉澤敬太
 前半、ゴールを決め喜ぶ神戸・井出
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 「明治安田生命J1、神戸3-1鹿島」(21日、国立競技場)

 初優勝を狙う首位の神戸はMF佐々木大樹(24)の2得点と、MF井出遥也(29)のゴールで鹿島に3-1で快勝し、3連勝で勝ち点61とした。2位の横浜MはFW宮市亮(30)らの得点で札幌に4-1で勝ち、差は4のまま。名古屋はG大阪に1-0で競り勝ち、7試合ぶりの白星を挙げた。湘南は京都を、横浜FCはFC東京をそれぞれ1-0で破った。広島-C大阪、新潟-鳥栖は引き分けた。

 神戸は大迫、武藤だけじゃない。5万3444人が詰めかけた国立で“吉田チルドレン”が主役を奪取した。前半16分、MF井出が左サイドで巧みな切り返しからゴール前にクロス。佐々木がヘッドで飛び込み、先制点をもぎ取った。

 1-0の前半45分には井出が続いた。クロスをヘッドでねじ込みJ1初ゴール。後半38分には、こぼれ球にまたも佐々木が右足でゴール右に突き刺す豪快ダメ押し弾。リーグ戦自身初の1試合2発で今季7得点目を挙げ「気持ちいい」と会心だ。

 身体能力は「大迫級」と評判高い24歳。「ここぞという時に前に出ないと、前の選手は価値が上がらないと(吉田)監督に言われた。『怖い選手になれ』と言われている」と、次代のエース候補が今季、完全覚醒した。

 最強の師匠は大迫。「そこだよ、お前はそこだよ!」と練習からゴールへの意識を徹底指導されている。この日もゴール後には大迫と抱き合い、喜びながら、「続けろ、それで終わるな」と貪欲なストライカー魂を植え付けられた。

 井出は9月23日のC大阪戦に続く先発抜てきに応え、3連勝に導いた。ゴール後は闘病する親友の背番号「31」を指で示して勇気を送った。同じ千葉県出身の同学年で、米国のLAギャラクシーに所属していたMF遠藤翼が昨年末、急性白血病を告白。「昨日も電話をもらった。点を取ったら3と1を掲げようと思っていた」と有言実行、友情の一撃だった。

 吉田監督は「井出は仕かける姿勢があり、守備も攻撃も良さが出た。大樹(佐々木)は圧倒的なフィジカルでキープ力。サコ(大迫)1人じゃない。大樹がいる」と絶賛した。

 勝ち点を61に伸ばし、あと4試合。2位・横浜Mも勝利し、初リーグ優勝の最短は11月12日の浦和戦(埼玉)となった。「これを続けることが確率的には(優勝に)一番近い」。監督の言葉に自信がみなぎっている。

 ◆佐々木大樹(ささき・だいじゅ)1999年9月17日、島根県浜田市出身。神戸入りした2018年、4月11日の浦和戦でリーグデビューを果たし、初得点を挙げた。同年8月から19年7月までブラジルの名門・パルメイラスに期限付き移籍。2017年にはU-18日本代表に選出された。180センチ、77キロ。

 ◆井出遥也(いで・はるや)1994年3月25日、千葉県柏市出身。J2千葉に所属していた2011年、12月3日の水戸戦でリーグデビューを果たし、14年5月18日の札幌戦でリーグ初得点を挙げた。G大阪、山形、東京Vを経て、今季、神戸に加入した。年代別ではU-15、U-21、U-22の各日本代表に選出された。171センチ、66キロ。

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