マリノス3発快勝 水沼宏太、貴重な先制弾 故障者続出危機にベテラン奮起 「攻撃のアイデアが少なすぎた」
「ACL・1次リーグ、横浜M3-0カヤFC」(25日、日産スタジアム)
東地区の第3戦が行われ、昨季J1を制したG組の横浜Mは日産スタジアムでカヤ(フィリピン)に3-0で快勝した。水沼宏太と杉本健勇らがゴールを決め、仁川(韓国)山東(中国)と勝ち点6で並んだ。H組のJ2甲府はアウェーで浙江(中国)に0-2で敗れた。今大会初黒星で勝ち点4のまま。1次リーグは東、西地区とも20チームが5組に分かれてホームアンドアウェー方式で争い、各組1位と2位の成績上位3チームが決勝トーナメントに進む。
緊急事態のチームをベテランの執念が救った。前半35分だ。FWエウベルのパスに抜け出したMF水沼が、バックヘッドでゴールネットを揺らす。一時はオフサイドの判定となるが、VARが介入してゴールが認められて先制点を奪った。
試合開始から深く引いて守る相手に攻めあぐんだ横浜M。その展開から生まれた貴重なゴールは、水沼が「エウベルにも狙っているから出してくれと言っていた。格好良くはなかったけどイメージは持っていた」と話す狙い通りの一撃だった。
DF陣で故障者が続く中、この試合ではボランチが本職のMF喜田がCBを務め、システムも3バックに変更して臨んだ。慣れない左WBをFW井上が務める窮状だった。
「あれだけ守備を固められると崩すのは難しい」とマスカット監督。それでも先制後は水沼と井上の左右のWBを入れ替えるなど打開策を模索。徐々にリズムをつかんだ後半は2得点で突き放した。
「内容も全然だったし(攻撃の)アイデアが少なすぎた」と猛省の水沼。勝利を得たのは昨季リーグ王者の意地。DF永戸の負傷交代など不安材料は残ったが「与えられた持ち場を全うする。そしてそれ以上のパワーを出すことが大事」という言葉に、どんな状況でも次の勝利だけを目指す力強さがにじんだ。