「明治安田生命Ｊ１、湘南１－１神戸」（２８日、レモンガススタジアム平塚）

　首位の神戸は１－１で湘南と引き分け、連勝が３で止まった。０－１の後半に大迫勇也がＰＫを決めて追い付き、勝ち点６２。２位横浜Ｍはアンデルソンロペスの２得点などで福岡に４－０で快勝して勝ち点６０とし、残り３試合で２差に迫った。鹿島－浦和は０－０で引き分け。広島は２－１でＦＣ東京に競り勝った。Ｃ大阪は１－０でＧ大阪に勝利した。新潟は京都に、札幌は横浜ＦＣにそれぞれ勝った。

　神戸が下位・湘南相手にまさかの足踏みだ。中盤の攻守の要、ＭＦ山口が戦線離脱。試合序盤からセカンドボールを奪えず、ピンチの連続を招くと前半１１分、先制点を献上した。

　フィールドプレーヤーでは唯一、開幕から先発フル出場してきたチームリーダーの負傷は痛すぎた。「替えが効かない、人の２倍走る」と、吉田監督が信頼を置く不可欠な柱の不在。首位の底力で何とか立て直し、後半８分、ＦＷ大迫のＰＫで何とか追い付いたものの、Ｖ争いの終盤に痛恨ドローだ。

　１－１で迎えたロスタイム、負傷でＧＫが退場となった湘南は交代枠を使い切っており、ＤＦ大岩を代役に起用。急造ＧＫ相手に神戸は猛攻を仕かけたが、勝ち越しゴールは遠かった。

　大迫は「前半の入りが良くなかった。２点目を取れるチャンスで取れなかったのでこういう結果になった。しっかり反省して、次に向かうだけ」と唇をかんだ。得点王争いトップタイの今季２１ゴール目に「優勝がすべて。優勝できればそれに越したことはない。そのために点を取りたい」と、頂点だけを見据えゴール量産を誓った。

　山口に関し、監督は「次の試合に間に合うとかは状況を見ないと分からない」と話し、今後は不透明。今季７ゴールを挙げるＭＦ佐々木も腰付近を痛め途中交代するなど、選手は満身創痍で残り３試合に懸ける。

　２位・横浜Ｍには勝ち点２差に迫られ、最短Ｖは１１月２５日の名古屋戦（ノエスタ）に延びた。次節同１２日はまだ優勝の可能性を残す３位・浦和とアウェーで激突。リーグ初優勝へ試練は続く。