なでしこJ パリ五輪アジア2次予選で2連勝も異例の展開 最終予選をにらんで9割以上ボール保持も得点を狙わず

 「女子パリ五輪アジア2次予選、日本代表2-0ウズベキスタン代表」(29日、タシケント)

 日本は中2日で試合が行われる厳しい日程の中で、26日のインド戦からスタメン9人を替えて臨んだ一戦。最終予選の組み合わせもにらんでか、特殊な展開の試合となった。

 日本は前半10分にMF遠藤の左CKからDF南が頭で合わせて先制。さらに同15分にはペナルティーエリア左からFW千葉のシュートが相手DFに当たり、GKの頭を越えてゴールに吸い込まれて追加点を奪った。

 だが2点目を奪った後、日本は相手陣内でのボール回しに終始。後半も同じような展開で、日本がボールを9割以上で保持しながら攻め込まないという特殊な状況が続いた。

 パリ五輪へアジアの出場枠は2。2次予選は12チームが3つの組に分かれて戦い、各組1位と2位の最上位チームの4チームが来年2月の最終予選に進む方式。最終予選では2チームずつがホーム&アウェーで対戦し、勝利すればパリ五輪の出場権を得られる。

 日本は同組のウズベキスタンが2位通過となれば、最終予選でA組1位が確実な強豪のオーストラリアとウズベキスタンと対戦が濃厚。日本は韓国、中国、北朝鮮がいるB組1位と対戦し、オーストラリアとの対戦を回避できることになる。

 ウズベキスタンの得失点差を悪化させず、確実に勝ち点3を取りながらも強豪との対戦を回避してパリ五輪出場への確率を高めるという狙いがあると見られるが、異例の試合展開となった。

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