INAC神戸 岡田阪神に続き“アレ”目指す、2年ぶりV奪回へ11日に開幕戦
サッカー女子のWEリーグは11日に開幕する。2年ぶり2度目の優勝を目指すINAC神戸は本拠地ノエビアスタジアム神戸で午後3時から新潟と対戦する。安本卓史社長(50)が10日までに取材に応じ、同じ兵庫県を本拠地とする阪神の38年ぶりの日本一に刺激を受け、「タイガースについていくように、自分たちも“アレ”を目指したい」とV奪回を誓った。
安本社長は阪神の岡田彰布監督(65)、平田勝男ヘッドコーチ(64)、水口栄二打撃コーチ(54)らと以前からゴルフなどを通じて親交があった。岡田監督の実家が徒歩10分ほどの距離で、小学生の頃にはサインや写真撮影をしてもらったこともあるという。当時、平田ヘッドにサインをもらった際には「大きくなったら、また会おうな」と声をかけられたことを覚えており、時を経て“約束”を実現した。
18年ぶりのリーグ制覇を果たした9月14日の試合を甲子園球場で観戦し、日本シリーズも全7試合に足を運ぶなど、岡田阪神の戦いぶりを目に焼き付けた。競技は違っても「優勝するためには、こういう空気が大事だと感じた」。個々の役割を着実に遂行し、勝利をつかみ取る岡田野球に引きつけられた。
INAC神戸はWEリーグ元年に初代女王に輝いたが、昨季は三菱重工浦和の後塵(こうじん)を拝し2位に終わった。今季は「最低でも優勝。最高でも優勝」(安本社長)と奪冠へ意気込む。スローガンは「VAMOS with us」に決定した。「VAMOS(バモス)」はスペイン語で「さあ、いこう」の意味。くしくも阪神の原口が試合前の円陣で使用する“決めぜりふ”と同じとなった。
今年はセ・リーグで阪神、パ・リーグではオリックスが優勝し、J1では神戸がクラブ史上初の優勝を目指して首位を走る。関西スポーツ界に吹く追い風に乗って、INAC神戸も覇権へ突っ走る。