ハットトリックの上田は総合的に何でもできる選手 佐野は安定したボールさばき見せた【福西崇史氏の熱血EYE】

 「W杯アジア2次予選、日本5-0ミャンマー」(16日、パナソニックスタジアム吹田)

 2026年W杯のアジア2次予選第1戦で、FW上田綺世(フェイエノールト)がハットトリックを達成し、MF鎌田大地(ラツィオ)、MF堂安律(フライブルク)も得点し、快勝した。21日にはサウジアラビア・ジッダでシリアとの第2戦に臨む。2002年日韓、06年ドイツW杯日本代表の福西崇史氏が、白星スタートを切った一戦を分析した。

  ◇  ◇

 まずは勝てたことが大事だ。2次予選の初戦は、必ず引かれるので難しい。開幕で、こういうメンバーで試していく中で、守備的に来られたものの5点取れた。及第点と言える。

 ただ、後半に人が代わってからコンビネーションに工夫が減った。外、外はもちろん分かるが、もう少し中にいかないと。後半の最後の方は積極的にいったけど、あれぐらい行かなければ怖さは生まれない。カウンターはないにしても、中、外、中、外と使わないと、外からのクロスばかりだと構えられる。

 3得点した上田だが、先制点はタイミングがバッチリ。ヘディングのうまさが光っていた。あそこは力を入れないとボールがGKの横にいかない。南野もいいタイミングで出せていた。

 上田の2点目は堂安が出すだろう、と常に準備していた。それまでも裏にいこうというタイミングの取り方は、ずっと準備していた。彼らしいプレーだ。ポストプレーの準備もしているし、裏の準備もできている。

 3点目もタイミングが良く、どう動けばボールが来るのかが分かっていた。総合的に何でもできる選手で、強豪国と戦ったときにどうなるかの競争も含めて大事なプレーヤーだ。

 渡辺と佐野を入れた時点で、経験を積ませるというメッセージを感じた。そして前川はボールが来ないのが分かっていた上での交代枠。チームへの刺激になる。中でも佐野はボールを触る機会が多かった中、安定したボールさばきを見せた。最初の試合は硬くなりがちだが、積極的だった。

 今後も選手を試しながら戦っていくだろうし、3チーム分ぐらいの構成ができるかどうか。次のシリアも守備的にくると思う。日本にとって戦いやすくはない環境で、どこまでできるか。

 レギュラークラスを出して試していくこともあり得る。コンビネーションで言えば、上田、鎌田、南野、堂安がいたときの方がスムーズに前半は動く。もっと人を変えたときにどうしていくかという試しもある。そういう機会になるのではないか。

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