サッカー東京Vが16年ぶりJ1復帰 後半ロスタイムに追いつく劇的ドロー PK献上の森田号泣「長く待たせた」
「J1昇格プレーオフ・決勝、東京V1-1清水」(2日、国立競技場)
東京Vが16年ぶりのJ1復帰を果たした。V川崎時代の93年にJリーグ開幕戦を戦った国立。同じ“オリジナル10”の清水に引き分け、昇格を決めた。
リーグ3位の東京Vにとっては同4位の清水に引き分け以上で昇格が決まる有利な状況だった。それでも立ち上がりからボールを保持できず苦しい戦いだった。決定機を何度も作られる展開だったが強固な守備で0-0で後半へ突入した。
ただ、同18分に主将のMF森田晃樹がペナルティーエリア内でハンドの反則。PKを献上し、先制点を奪われた。そのまま終わるかと思われた後半ロスタイムにPKを獲得し、FW染野唯月が決めて追いついた。横浜FCの13季を超える最長ブランクの16季ぶりJ1昇格。一度落ちたら簡単には上がれない“J2沼”から抜け出した。
今季の東京Vは原点に立ち返った。昨季途中から就任した城福浩監督の下、2季目を戦い、まずは球際、守備の意識から変化をもたらし失点はリーグ最少31まで減らした。リーグ戦は42試合中23試合で無失点という守備を構築。最後も激しい守備で守り抜いた。
試合後にインタビューではPKを献上してしまった森田は「本当にうれしいです。やっとだなという感じです」と涙。「長く待たせたと思います。J1で一緒にまた戦ってください」と最後に呼びかけた。城福浩監督も涙を流し、「素晴らしい、最高です」と喜びを語った。