神戸・大迫勇也が33歳で初得点王「まだまだ成長できる、誇りを感じる」単独逃すも「僕に取らせようと…うれしい」

 後半、神戸・大迫勇也(右)はG大阪・三浦弦太と競り合いゴールに迫る(撮影・山口登)
 前半、ゴール前で競り合う神戸・大迫勇也(右)のスパイクがG大阪・半田陸の頭に当たる(撮影・山口登)
 サポーターの声援に応える神戸・大迫勇也(撮影・山口登)
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 「明治安田生命J1、G大阪0-1神戸」(3日、パナソニックスタジアム吹田)

 神戸のエースFW大迫勇也(33)が自己最多の22ゴールで自身初の得点王に輝いた。最終戦は不発に終わる中、1差で追っていたアンデルソンロペス(横浜M)は1ゴール。両者が並び、タイトルを分け合った。

 試合終了間際、まだロスタイムは残っていた。さあ、大迫へラスト1プレーと神戸が前線へボールをつなごうとした瞬間、無情のホイッスル。神戸の選手、ベンチからは抗議の声が上がった。

 「早かったかなとは感じたけどそこはレフェリーの判断なので。試合前にも言ったけど、終わって得点王ならラッキーくらいの気持ちだった。まずは勝つこと、欲を出さずにそれがチームメートに対するリスペクトですし、そこは続けようと思っていた」と、単独を逃しても、すがすがしい表情で語った。

 単独でのキングこそ逃したが、チームへの献身を最後まで貫いたことに胸を張る。「チームメートに感謝。それしかない。僕1人では取れないので。いつもと変わらず。自分が無理やり打つとかはしないですし、チームメートが点取るチャンスあれば(パスを)渡すつもりだった。ただ、ヨッチ(武藤嘉紀)にしろ、ホタル(山口蛍)にしろ、僕に取らせようという感じが強かった。うれしかった」と笑みを浮かべた。

 得点王はクラブでは2016年のレアンドロ(19得点)以来、2人目。33歳シーズンでは過去、2000年の中山雅史(磐田、20得点)、2015年の大久保嘉人(川崎、23得点)に続いた。年齢に関し、大迫は「まだまだ成長できると改めて感じたし、ここで満足せず、またさらにという思いでいる。また努力したい。すごく自分がやったことに誇りを感じるし、チームが取るべき事が取れた。そこはヴィッセル神戸というチームを誇りに思う。満足せず進み続けないと取り残される。自分に対して厳しくやっていきたい」と、力を込めた。

 チームとしての成長を実感。来季は連覇、そしてACL(アジア・チャンピオンズリーグ)でのアジア王者がが視界に入る。「チームとしてぶれずに34節まで戦えたのが大きい。若い選手、中堅の選手が自信を付けて堂々とプレーし始めて、僕も頼もしかった。まだまだ成長しないといけないけど、僕も含め。これからピッチの中で妥協せずに要求しあって一緒に成長していければいい」。MVPも最有力のキングは来季、さらなるパワーアップを誓った。

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