神戸・大迫 初得点王 最終戦不発も3連勝締め「チームに感謝」 自己最多22ゴール
「明治安田生命J1、G大阪0-1神戸」(3日、パナソニックスタジアム吹田)
前節初優勝を決めた神戸は1-0でG大阪を下した。神戸のFW大迫勇也(33)が通算22ゴールで、横浜MのFWアンデルソンロペスと(30)ともに初の得点王に輝いた。2位横浜Mは京都に1-3で敗れた。今季限りで引退する札幌の44歳、元日本代表MF小野伸二は古巣の浦和戦に先発して、前半途中に退き、0-2で敗戦。横浜FCは鹿島に1-2で敗れ、最下位で1シーズンでのJ2降格が決まった。来季は町田、磐田、東京Vが昇格し、J1は2クラブ増の20クラブで争う。
大迫は単独で得点王を逃しても、優勝に花を添える3連勝締めが何よりうれしかった。「まずは勝つこと、欲を出さずに、それがチームメートに対するリスペクトですし、そこは続けようと思っていた」と、すがすがしい表情で語った。
自己最多の22ゴール。最終戦は不発に終わり、アンデルソンロペスに並ばれ、タイトルを分け合ったものの、チームへ献身を最後まで貫いたことに胸を張る。
「チームメートに感謝。それしかない。自分が無理やり打つとかはしないですし、チームメートが点を取るチャンスがあれば(パスを)渡すつもりだった。ただ、ヨッチ(武藤嘉紀)にしろ、蛍(山口)にしろ、僕に取らせようという感じが強かった。うれしかった」と、笑みを浮かべた。
得点王は、クラブでは2016年のレアンドロ(19得点)以来2人目。33歳シーズンでは過去、00年の中山雅史(磐田、20得点)、15年の大久保嘉人(川崎、23得点)に続いた。
年齢に関し、大迫は「まだまだ成長できると改めて感じた。満足せず、さらにという思い。また努力したい。自分がやったことに誇りを感じるし、チームが取るべきことが取れた。ヴィッセル神戸というチームを誇りに思う」と力を込めた。
チームとしての成長を実感。来季は連覇、そしてアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)でのアジア王者を視界に入れる。「満足せず進み続けないと取り残される。自分に対して厳しくやっていく」。MVPも最有力のキングは来季、さらなるパワーアップを誓った。
◆大迫勇也(おおさこ・ゆうや)1990年5月18日、鹿児島県南さつま市出身。鹿児島城西高時代に出場した08-09年の全国高校選手権で1大会最多得点となる10ゴールをマークし、準優勝に貢献した。鹿島入りし、ドイツ1部リーグのケルンなどを経て、21年から神戸でプレー。W杯は14、18年に出場した。国際Aマッチ57試合出場25得点。184センチ、75キロ。