柏 痛恨PK失敗のGK松本健太「やってしまったな、と」 死闘10人目のGK対決で決着 涙止まらずもサポーターに感謝「声は届いていた」

 PK戦で敗れ、肩を落とすGK松本(左端)ら柏イレブン
 PK戦で柏10人目のGK松本(右)のキックを止め、喜ぶ川崎・GK鄭成龍
 川崎とのPK戦でキックを止められ、ピッチに倒れ込む柏・GK松本(下)
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 「天皇杯・決勝、川崎0(8PK7)0柏」(9日、国立競技場)

 決勝が行われ、10人目までもつれたPK戦の末、川崎が3大会ぶり2度目の優勝を飾った。柏は10人目のキッカーとなったGK松本健太の左上を狙ったシュートが川崎のGKチョン・ソンリョンに阻まれて終戦。11大会ぶり3度目の優勝を逃し、止められた松本はそのまま倒れ込み、号泣した。ただ、この日、再三のビッグセーブをみせ、チームを救っていた守護神に、柏のサポーターからは松本コールが巻き起こった。

 試合後、松本は「蹴る練習はしていた。(今回)止められた方に、蹴るとあらかじめ決めていた。チョン・ソンリョン選手にうまく止められてしまったのがすべて」と振り返り、「自分がピッチに立っているわけなんで、ファン、サポーター、TVの前で応援してくれた人、ピッチに立てなかった選手、すべての思いを背負って戦った結果として、自分のミスで負けてしまった。あの瞬間はやってしまったな、と。とにかくショックな気持ちでした」と、振り返った。

 その上で「PK戦は川崎さんの方でしたけど、僕の方にもちゃんと声は届いてた。試合後は正直ショックであまり見ることができなかったですけど。タイトル悔しい気持ちでいっぱいですけど、本当に選手を支えてくれた。感謝しかない」と、サポーターへの感謝を口にした。

 試合は前半から柏がペースを握り、果敢な攻撃を仕掛けた。川崎はボールを保持しながら、局面の打開を狙ったが、ともになかなかゴールを奪えず、0-0のまま後半へ。後半も一進一退の攻防が続いたが、ゴールをこじ開けることはできなかった。

 6万2000人を超える観客が見守る中、延長戦に突入。前半9分には柏のFW細谷がGKと1対1の場面を作ったが、川崎のGKチョン・ソンリョンがスーパーセーブを連発。スコアは動かなかった。

 延長前半終了後のハーフタイムで川崎のFW小林が負傷により、交代となるなど、死闘となったが、延長後半12分に川崎のFWゴミスのヘディングを今度は柏のGK松本がビッグセーブ。そのまま120分の戦いは終了した。

 ◆PKの結果は次の通り

 ◇1人目

 川崎 家長○

 柏  サヴィオ○

 ◇2人目

 川崎 瀬川○

 柏  細谷○

 ◇3人目

 川崎 山村○

 柏  戸嶋○

 ◇4人目

 川崎 橘田○

 柏  仙頭×

 ◇5人目

 川崎 ゴミス×

 柏  武藤○

 ◇6人目

 川崎 登里×

 柏  片山×

 ◇7人目

 川崎 遠野○

 柏  山本○

 ◇8人目

 川崎 山根○

 柏  川口○

 ◇9人目

 川崎 シミッチ○

 柏  立田○

 ◇10人目

 川崎 チョン・ソンリョン○

 柏  松本×

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