Jリーグ秋春制へのシーズン移行 田嶋会長「勇気ある決断」「Jクラブが一致団結して新たな一歩を踏み出します」
Jリーグは19日、都内で理事会を開き、議論を重ねてきた秋春制へのシーズン移行について、26-27年シーズンからの実施を決め、残された課題を継続検討していくことを決議したと発表した。
日本サッカー協会(JFA)・田嶋幸三会長のコメントは以下。
「本日開催されたJリーグ理事会において、2026/27年からシーズンを移行することが決定されたと報告を受けました。野々村チェアマン、Jリーグ理事の皆様、60のJクラブの関係者の皆様がJリーグや日本サッカーの発展に鑑みて、真剣な議論を重ね、勇気ある決断をされたと思います。これまでの多くの関係者のご尽力に敬意を表します。
Jリーグのシーズン移行については、2000年に立ち上げられたJ.League NEXT 10 Projectで話し合われ、2008年以降はJFA/Jリーグ将来構想委員会で具体的な議論がされました。今回の決定は、それまで論点となっていた、単にシーズンを変えるということやクラブや日本代表の強化だけでなく、JリーグやJクラブ、日本サッカーの成長という広い視野に立ち、移籍の活性化や適正な移籍金を受領できる環境、欧州拠点の設置、欧州ビッグクラブとの関係強化など、野々村チェアマンのリーダーシップの下で様々な観点から議論を積み重ねた上での結論です。
Jリーグのシーズン移行には、まだ解決すべき課題があります。降雪地域の施設整備、猛暑への対策は、年間を通じてサッカーができる環境を整えることにつながるもので、サッカー界を挙げて取り組んでいくべき課題です。自治体の理解と協力も不可欠です。財政支援なども含め、JリーグとJFAが一丸となって取り組んでいくことが、「サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する。」というJFAの理念を実現していくことにもなると考えています。
時代に合わせたJリーグの環境整備はJクラブが国際力を付け、世界に打って出ていくことになり、いずれ日本代表がワールドカップで優勝することにもつながるはずです。今回のシーズン移行という大きな挑戦に対し、JFA、Jリーグ、Jクラブが一致団結して新たな一歩を踏み出します」
この日の理事会では全会一致で移行の実施を決定。26-27年シーズンは、北中米W杯終了後の8月第1週ごろに開幕。12月第2週ごろから2月第3週ごろまでのウインターブレーク期間を挟み、翌年5月最終週に閉幕する予定となる。
6、7月がオフシーズンとなるため猛暑でのプレー期間を短縮することで、選手への負担を軽減して試合の質を向上させ、欧州リーグやACLと日程を合わせることでチーム強化の面でのメリットなどが期待される。