高校サッカー 初出場名古屋の田中響貴主将が超大作3分弱の選手宣誓 コロナ禍世代の思い込め 自己採点は「80点」
「全国高校サッカー選手権・開会式」(28日、国立競技場)
出場48校が参加して開会式が行われ、初出場の名古屋(愛知)の田中響貴主将(3年)が選手宣誓した。「僕たち代表48校は今、厳しい地区大会を勝ち抜きここ国立競技場に集えたことにとても感動しています」で始まった宣誓は、2分55秒間に及ぶ超大作。伝えたい内容を書き出し、英語教師でもある山田武久監督が言葉遣いを整えるなどして文章にまとめてくれたという。
清書できたのが10日前の18日で、その後は時間があれば読んで暗記。3日前に初めて仲間の前で練習し、この日のリハーサルを経て本番に臨んだ。
最も伝えたかったメッセージは「今大会は久しぶりにみんなの声がスタジアムに戻ってきます」の部分。「愛知県大会でも仲間の声に背中を押されたのは本当に感じたし、それは本当に伝えたかったこと」と説明した。
また「振り返れば僕たちの青春は順風満帆とは言えず、思うようにサッカーができないことの連続でした。それはまさに苦難の時でした」は、高校1年時にコロナ禍で部活動がまったくできない時期があったといい「つらかった分、この大舞台で全力を出してプレーできればという思い」を込めたと明かした。
はっきりと落ち着いた口調で競技場内のすべての人の心をつかんだ3分弱だったが、本人の自己採点は「80点」とやや辛め。「最後の『スポーツは世界を平和にします』は本来なら『スポーツは世界に平和をもたらします』だったのを間違えてしまった」と苦笑いした。