前橋育英が3-1で快勝 2年生FWオノノジュが2得点 度重なる骨折乗り越え復帰

 前半、攻め込む前橋育英・オノノジュ(左)
 後半、自身2点目のゴールを決めた前橋育英・オノノジュ
 立正大淞南に勝利し、タッチを交わす前橋育英イレブン
3枚

 「全国高校サッカー選手権・1回戦、前橋育英3-1立正大淞南」(29日、ニッパツ三ツ沢球技場)

 3年連続26度目出場の前橋育英(群馬)が3-1で2年連続20度目出場の立正大淞南(島根)を下した。

 前半18分にFWオノノジュ慶吏(2年)の振り向きざまの左足シュートで先制。同25分には相手DFのハンドの反則で得たPKをMF山崎勇誠(3年)が冷静に左隅に決めて追加点を奪った。後半13分に1点を返されたが、同25分に再びオノノジュがゴール前の混戦からこぼれ球を右足で押し込んでリードを広げた。

 2得点のオノノジュは「自分でもちょっとびっくりしている。決めたのは本当にうれしくて、自信にもつながった」。当初はベンチスタートの予定だったが、この日朝のミーティングでスタメンを告げられたという。

 山田耕介監督は「目がぎらぎらしていた」と起用理由を説明。「足が速くで体が強い。前橋育英のFWにいなかったタイプ」と評するが、特に「3点目が大きかった。2-1のままだったら相当に大変だったと思う」と大きな追加点を喜んだ。

 オノノジュは1年生だった昨年11月に「恥ずかしいが風呂場で転んじゃって」と左足親指の付け根を骨折。全国選手権には出場できず、年明けの1月末の練習で今度は左足小指を骨折。4月に試合復帰を果たした。

 出身は東京でナイジェリア人の父と日本人の母を持つ。目標はアーセナルのブラジル人FWガブリエルジェズスで「でっかいわけではないけど足元もあって収められて、身長も自分と似ている」と話す。

 次戦へは「スタメンだとしても、スタメンじゃなかったとしても、出たときは結果を残して貢献したい。ゴールを決めたい」。チームは2大会連続で8強止まり。6大会ぶりの優勝へここからが本番だ。

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