高校サッカー 神村学園が2-0で快勝 U-17代表の名和田我空が先制ゴールも
「全国高校サッカー選手権・2回戦、神村学園2-0松本国際」(31日、ニッパツ三ツ沢球技場)
7年連続11度目出場の神村学園(鹿児島)が2-0で2年連続6度目出場の松本学園(長野)を下した。前半8分、右サイドからのクロスを中央でフリーで受けたU-17日本代表MF名和田我空(2年)が冷静に右足で右隅に決めて先制。同24分にはMF有馬康汰(3年)が追加した。
先制点が自身の大会初ゴールとなった名和田は「本当に得点が欲しかったので、この初戦で取れたのはすごくうれしい」。味方が相手守備を置き去りにした攻撃の最後を締め「チームの崩しが完璧で信じて走った。あとは決めるだけだった」と仲間に感謝した。
ただ、有村圭一郎監督が「あれを決めなきゃダメでしょう。逆に言うとあれしかしてない」と指摘したように、得点以外では輝けなかった。「ハーフタイムには厳しいことを言われた」と名和田。ベルギー1部ヘンクに入団するDF吉永夢希(3年)とのコンビで攻守を担う左サイドを、再三相手に攻められ、後半29分に退いた。
6、7月のU-17アジア杯では得点王とMVPに輝き日本代表を連覇に導いた。11月のU-17W杯では第2、3戦でスタメンを外され、リードを奪われた展開でも出場機会がなかった。「負けていて使われないのは久しぶりに悔しい思いをした。信頼される選手にならないといけない」と痛感したという。
だから今大会にも「神村学園の14番なんで、自覚を持ってチームを勝たせないといけない。まだまだ自分の力はこれだけじゃないぞと証明しないといけない」と強い思いを持って臨む。試合後、OBでドイツ1部ボルシアMGに進んだFW福田師王から「ナイスゴール」と連絡があったというが「自分でも力を100%出せてないと分かっている」と納得はしていない。
「切り替えて神村学園、鹿児島のために自分のプレーを表現していきたい。日本一を目指して、チームのことを考えて勝たせたい」。この日のゴールと勝利を、真のエースになるための第一歩にする。