近江 良い波乗ってる!大海原で躍動 「熱中するもの、向かっていく男に」前田監督の思いに応えた

 「全国高校サッカー選手権・準決勝、近江3-1堀越」(6日、国立競技場)

 近江(滋賀)が堀越(東京A)から前半に3点を奪い、3-1で快勝した。青森山田(青森)は、市船橋(千葉)と1-1で突入したPK戦を4-2で制した。初優勝をかける近江は、滋賀県勢として野洲以来18大会ぶりの頂点に挑み、青森山田は2大会ぶり4度目の制覇を狙う。決勝は8日午後2時5分から国立競技場で行われる。

 近江の海賊たちが国立競技場という大海原で躍動した。前半11分。ゴール前のこぼれ球をMF鵜戸瑛士(3年)が右足を振り抜き先制点を奪うと、同13分は混戦からMF山門立侑(3年)が押し込み、同22分は主将・金山耀太(3年)が3点目のゴールを決めた。

 前田高孝監督(38)も「聖地の雰囲気で乗っちゃったんじゃないか。ビックリした」と驚く猛攻。今大会は後半の巻き返しが目立っただけに「出しまくろうや!言うたら今日は入って。ハーフタイムで何言おうか、めっちゃ迷った。そっちで来たか!と」と笑った。

 スローガンは「Be Pirates(海賊になれ)」。前田監督が「ふと出てきた」という言葉に「プロを目指す選手も、違う人生を歩む子たちもいる。何か熱中するものを見つけて目標を立てて、それに向かっていく男になってほしい」という思いを込めた。

 指揮官の思いに応えるべく、後半は堀越に押し込まれる時間帯でも泥くさく、そして果敢に追加点を狙い続ける。近江のサッカーを貫きつかんだ初の決勝進出。滋賀県勢では「セクシーフットボール」の05年度野洲以来、18大会ぶりとなった。

 相手は優勝3度を誇る常勝・青森山田。それでも山門は「自分たちも乗っているので勝てるチャンスはある。一丸となって戦いたい」と自信を示した。

 頼もしい姿に「本当にこの大会で成長させてもらっている」と目を細める前田監督。日大藤沢、明秀日立、神村学園と強豪を倒してきた海賊たちの冒険譚(たん)は、優勝という大秘宝を手にする最後の挑戦を迎える。

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