J1神戸が1・17で黙とう 酒井高徳は新潟で能登半島地震に遭遇「津波警報で高台に避難」

 黙とうを捧げる吉田孝行監督(右から3人目)ら神戸イレブン
 ミニゲームで汗を流す神戸・酒井(右)
 阪神大震災から29年となり、練習前に黙とうするJ1神戸の選手ら
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 J1神戸が阪神・淡路大震災から29年目を迎えた17日、神戸市・いぶきの森球技場で練習前に黙とうした。午前10時。グラウンドで吉田孝行監督(46)が選手に呼びかけた。「ヴィッセル神戸は震災の日にスタートする予定でした。震災復興とともに立ち上がってきたクラブでもあります。亡くなった方への追悼の意を表し、黙とうしたいと思います」。円陣を組んで1分間、目を閉じた。

 1995年に誕生し、1月17日がクラブ始動日だった神戸にとって特別な日。練習もままならない中でスタートし、昨年悲願のJ1初優勝を遂げた。吉田監督は「サッカーができる喜び、当たり前のことを当たり前にできる喜びを感じながらいつもやっている。備えも大切だということを伝えていきたい」と思いを新たにした。震災から30年目となる来年へ向け「結果を出して、昨シーズンの喜びを今シーズンも味わえたら」と話した。

 今月1日には能登半島で地震が起きたばかり。「何と言葉をかけていいか難しいが、日本中が応援している」と気遣った。

 04年の新潟県中越地震の当時、同県に在住していたDF酒井高徳(32)は、今月1日に新潟市内の自宅で能登半島地震を経験したと明かし「津波警報も出て、家族と高台に避難した」と振り返った。幸い家族や自宅、知人は被災しなかったが「うちですら危なかったのに、被災された方々はつらい大変な思いをされていると思う」と思いやった。

 神戸の主力として「僕は新潟県中越地震や東日本大震災、今回の地震も身近に経験し、恐怖を感じてきた。亡くなられた方や今も苦しんでおられる方々の痛みは比べものにならないが、阪神・淡路大震災の中で生まれたクラブにいるというのは、サッカーで力を与えるとか、そういう気持ちでプレーするのが大事。改めて身が引き締まる」と神妙な面持ちで語った。

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