J1浦和がチケット料金改定を報告「苦渋の決断」 物価上昇「企業努力だけで吸収することは困難」理解求める

 J1浦和は6日、「ファン・サポーターの皆様へ」と題して、昨年、制裁を受けたクラブ運営における組織改編の報告と、チケット料金の改定についての理解を求めた。

 開幕を約2週間後に控え「本日をもちまして、男子トップチームは約3週間にわたる沖縄でのトレーニングキャンプを終了し、いよいよ2月23日(金・祝)に2024シーズンの開幕を広島で迎えます。新シーズンの開幕にあたり、浦和レッズの一員であり、また浦和レッズの最大の理解者でいていただきたいファン・サポーターのみなさまへ、クラブとしての2024シーズンに向けた考え、ならびに取り組みをお伝えさせていただきます」とつづり、「まず前提といたしまして、『2023シーズンの振り返りと2024シーズンに向けて』内でも触れさせていただきましたが、昨年の天皇杯 JFA 第103回全日本サッカー選手権大会 4回戦 名古屋グランパス戦において発生いたしました、試合運営管理規程違反事案に対して私たち浦和レッズがどう向き合い、どのように進んでいくのかということが社会から問われていることをクラブスタッフ一同決して忘れることなく、誠実にクラブ運営を行ってまいります。特に、クラブ理念内に掲げる「安全・快適で熱気ある満員のスタジアム」の実現は最重要課題の一つであると認識しております。そのため、2024シーズンに向けた具体的な施策として、試合運営、およびセキュリティ管理業務に一層専念できる体制を構築すべく、競技運営担当をマーケティング本部から独立させ、新たな本部として「競技運営本部」を設立いたしました。

 組織改編はあくまでも手段に過ぎず、「安全・快適で熱気ある満員のスタジアム」の実現は、競技運営本部だけではなくクラブ全体で、そしてクラブだけではなくファン・サポーターのみなさまと共に実現を目指すものであることを念頭に置き、一つ一つの課題と真摯に向き合ってまいります」と、組織改編を説明した。

 そしてチケットの料金改定については「そして同じく、『安全・快適で熱気ある満員のスタジアム』を形作るうえで重要な構成要素である、観戦チケットの料金改定についてご説明させていただきます。浦和レッズは、老若男女を問わずおひとりでも多くの方に浦和レッズを好きになっていただき、そして応援する楽しみを提供してまいりたいと考えております。一方、昨今の物価上昇に伴う各種費用増への対応といたしまして、経営の合理化・効率化といった企業努力に努めてまいりましたが、増加した費用を企業努力だけで吸収することは困難な状況となっております。そうした状況を踏まえ、苦渋の決断ではございますが一部席種の料金改定を行わせていただくことといたしました。浦和レッズに対するファン・サポーターのみなさまのお気持ちが直接反映される、商品以上の存在である観戦チケットの料金を変更することに対しましては、クラブ内にも様々な意見があり、その中には反対意見があったことも事実です。しかしながら、クラブ理念内に掲げる『強くて魅力あるチーム』が日本、アジア、そして世界で継続して闘うことこそがファン・サポーターのみなさまの願いであると考え、一律での値上げとはせず、必要最小限の料金改定にとどめることを自らに条件として課し、料金改定の実施を決定いたしました」と、説明した。

 「具体的には、各席種の小中高生料金を改定せず、また現在の席種を一部細分化するなどして料金改定範囲を最小化するなどの策を講じましたが、ファン・サポーターのみなさま全員のご納得を得られる改定内容ではないかもしれません。

ですが、浦和レッズが現在のファン・サポーターのみなさまと、未来のファン・サポーターのみなさまに対し、誠実に向き合い検討した結果としてご理解いただけますと幸甚です。また観戦チケットに関連した取り組みとして、浦和レッズはホームタウンであるさいたま市浦和・与野地区53校の小学生を対象に、同伴者様用の観戦チケットを同時にご購入いただける形とした招待施策を実施いたします。私たちはこれまでもそうでありました通り、これからも、ファン・サポーターのみなさまによるチーム、選手、そしてクラブへのおもいが投じられる観戦チケットの価値を軽んじることは絶対にありません。一方、クラブ理念内にも謳っている通り、私たちの存在理由は、サッカーをはじめとするスポーツを通じ、大切な価値とは何かを伝え、よりよい豊かな地域・社会を創り、次世代に繋げることにあります。浦和レッズにとって、ホームタウンに暮らす子供たちは次世代であり、未来であり、そして宝です。ホームタウンに暮らす子供たちに、サッカー、埼玉スタジアム、そして浦和レッズサポーターの声と手拍子を体感していただくことで、サッカーというスポーツが文化として息づくまち『サッカーのまち 浦和』を実感する機会を提供することを目的として本施策を実施いたしますので、どうか未来のファン・サポーターを温かく迎え入れていただければと思います」と、理解を求めた。

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