ヴェルディVSマリノス 25日に16年ぶり黄金カード 東京V一筋の森田「情けない試合できない」

 東京Vの森田主将
 シュートを放つ川崎・三浦=95年8月16日、国立競技場
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 23日に開幕するJリーグで、日本サッカー界の“伝統の一戦”とも言うべき黄金カードが復活する。今季のJリーグ開幕戦で組まれた東京V-横浜M(25日、国立競技場)。日本リーグ時代から名勝負を繰り広げ、1993年5月15日のJリーグ開幕戦でも人々の記憶に刻まれる熱戦を見せた両チーム。2008年以来16年ぶりの対戦を前に、名門復活を担う東京Vの若きキャプテンMF森田晃樹(23)に開幕戦へ臨む思いを聞いた。

 東京V一筋の主将が、たどり着いた晴れ舞台で躍動する。森田は開幕戦へ「国立競技場という、ヴェルディとゆかりのあるすばらしいスタジアムでできる。注目度も相当高いと思うので気合はすごく入っている」と闘志を燃やしている。

 小学3年で東京Vジュニアに所属して以降、緑色のユニホームに袖を通し続けてきた。森田は「サポーターも温かいし、OBの選手たちとのつながりも強い。すごくアットホームで家族みたいな雰囲気がある」と話す。自身のキャリアを鑑みて、移籍を考えたことはあったが「やっぱり自分の中でヴェルディでやりたいと思う気持ちがあった」とチーム愛は本物だ。

 東京Vが最後にJ1で戦ったのは16年前。当時、森田は8歳だったが、Jリーグ創設期などの『強いヴェルディ』については知っている。

 「ラモス(瑠偉)さんがアドバイザーみたいな形でいらっしゃったこともあったし、永井秀樹監督、藤吉信次コーチからも話を聞いたりしていた。当時、ヴェルディというチームが社会にすごい影響力を持っていたということを感じるときもある」。

 ただ、過去は過去。今季のリーグ登録選手の平均年齢が24・1歳と、J1で最も若いチームは“新しいヴェルディ”を掲げている。「もちろんJ1優勝、ACL出場とかまでいきたいけど、現実的に考えた時にまずはJ1に定着をするのが目標」と、少しずつ道を切り開いていく。

 横浜Mとの“伝統の一戦”は当時や新規のファンを呼び寄せられる絶好の機会。「そこでどれだけ面白い試合をして、サッカーの熱さを伝えられるか。情けない試合はできない」と熱い思いを口にした。ヴェルディ愛を貫く23歳が新たな黄金時代へ、発展途上のチームを引っ張る。

 ◆森田晃樹(もりたこうき)2000年8月8日、東京都出身。小学3年生で東京Vジュニアに所属。下部組織を経て、18年にトップチームに昇格した。17年にU-17日本代表に選出。19年3月の金沢戦でリーグ戦初出場、8月の水戸戦で初得点を記録した。23年はリーグ戦40試合出場、1得点でクラブ16年ぶりのJ1昇格に貢献し、J2ベストイレブンを初受賞した。愛称はコウキ。利き足は右。167センチ、63キロ。

 ◆東京ヴェルディ 初代Jリーグ王者。1969年創部。日本リーグの読売サッカークラブが前身。J1は93、94年に年間優勝した。05年にJ2降格、08年に2度目の降格も、昨年昇格プレーオフを制してJ1に復帰。Jリーグ発足時からホームタウンを川崎市に置き「ヴェルディ川崎」として活動。2001年2月から東京に移転し、現チーム名になった。ヴェルディはポルトガル語のVerde(緑の意味)の造語。本拠地は味の素スタジアム。かつて三浦知良、ラモス瑠偉、加藤久、柱谷哲二、武田修宏、北沢豪、永井秀樹らが在籍した。

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