東京V16年ぶりJ1勝利スルリ 試合終了まで残り10分を切ってから悪夢
「明治安田J1、東京V1-2横浜M」(25日、国立競技場)
Jリーグが始まった1993年5月15日の開幕戦と同じカードで、横浜Mが東京Vに2-1で逆転勝ちした。東京Vは前半7分、MF山田楓喜が先制。横浜Mは後半44分にFWアンデルソンロペスがPKを決め、ロスタイムにDF松原健が決勝ゴール。31年前と同じく横浜Mが後半に2得点し、同スコアで白星スタートを切った。京都は柏と1-1で引き分けた。
16年ぶりのJ1勝利がスルリと逃げていった。試合終了まで残り10分を切ってから悪夢の逆転劇。それでも東京Vの城福監督は「勝たせられなかったのは私の責任。今持てる力を選手は出してくれた」とたたえた。
前半7分に山田楓が鮮やかな直接FKを決めて先制した。「FKになった瞬間に蹴ると決めていたし、入ると思っていた」と堂々と振り返った22歳。トップチームの平均年齢が24・1歳と、J1で最も若い“新生ヴェルディ”が、昨季J1の2位を相手にひるまず、試合を優位に進めた。
コンパクトな守備で横浜M自慢の攻撃陣を防ぎつつ、シュート数も相手の5本を大きく上回る13本を放った。2点目が遠かったが、主将のMF森田は「下を向く内容ではなかった。自分たちがやってきたものが、マリノス相手でもやれた」と手応えを口にした。
Jリーグ開幕戦と同スコアで敗れたものの、指揮官が「この試合の悔しさを共有して次にぶつけたい」と言い切れば、森田も「まだ始まったばかり。前向きにやり続けるしかない」と強調。ヴェルディグリーンで埋まるスタンドに、次こそ待望のJ1での勝利を届ける。