神戸 大迫半端ない芸術的FK弾で逆転勝利 吉田監督「さすが」絶賛も前半PK“ズルッ”と失敗「ほんとに反省しないと」
「明治安田J1、FC東京1-2神戸」(9日、味の素スタジアム)
神戸は宮代大聖(23)の移籍初ゴール、エース大迫勇也(33)の直接FKでFC東京に2-1で逆転勝ちし、勝ち点6とした。広島は塩谷や川村のゴールで鳥栖に4-0で大勝し、勝ち点7で得失点差により首位に立った。町田は平河のゴールで鹿島を1-0で破り、柏は古賀の得点で磐田に1-0で勝利。ともに2連勝で勝ち点は7。京都は川崎に1-0、C大阪は東京Vに2-1で競り勝って、いずれも初勝利を挙げた。名古屋は新潟に0-1で敗れ、3試合無得点で3連敗を喫した。
昨季MVP&得点王が意地を見せた。1-1の後半29分だ。ペナルティーエリア手前からのFKで大迫は右足を振り抜くと、狙い澄ましたシュートは芸術的な軌道を描きゴール左上隅へ。前半にPKを外していただけに、勝ち越しゴールを決めて「迷惑をかけたので、よかったです」とホッとした表情を見せた。
まさかの光景にスタジアムが騒然とした。前半9分にPKを獲得し、絶好の先制チャンス。キッカーの背番号10は意気揚々と助走するも、シュート時に軸足を大きく滑らせ、ボールはゴールポストはるか右へ飛んでいった。芝が硬かったことも影響したというが「言い訳でしかない。ほんとに反省しないといけない」とピッチで汚名返上の機会をうかがっていた。
その中で、最高の仕事をやり遂げてみせた。吉田監督は「あそこで決めるのはさすが」と絶賛。今季3試合目でのエース初得点については「やっぱりチームも乗っていける。本人としてもチームとしても大きなゴール」と評した。大迫も「点が取れたことはうれしいですし、チームが勝てたことが何より素晴らしいこと」と喜んだ。
前節の柏戦で、佐々木と汰木が負傷交代で離脱する非常事態。そんな中、今季初スタメンとなった広瀬が1アシスト、宮代は1得点と新加入組が結果を出した。早速の活躍に大迫は「チームにとって大きい補強」とうなずいた。次節はホームで広島を迎える。相手は9日時点で1位。鳥栖戦でも4-0と快勝し勢いに乗っており、「熱い試合になる」と闘志を燃やした大迫。目覚めたエースが、チームを上昇気流に乗せていく。