東京Vが執念のドロー 今季J1初星はまたもお預け 0-2から染野唯月が2ゴールも笑顔なし
「明治安田J1、東京V2-2京都」(29日、味の素スタジアム)
東京Vが追い付き、2-2で京都と引き分けた。前半に2点をリードされたが、後半にFW染野唯月(いつき、22)がPKを含む2ゴールを挙げた。東京Vは勝ち点3、京都は同5。
16年ぶりのJ1勝利が遠い。終盤に2点差を追いついた執念の同点劇にも、城福監督は「初勝利をサポーターに届けられなかった。それが残念」と笑顔はなかった。
ただ、前節の新潟戦は試合終了間際に追いつき勝ち点1を獲得した。過去3節は終盤の失点で勝ち点をこぼしていただけに、指揮官は「半歩前に出られた」と前向きに捉えて臨んだ一戦だった。
流れのままに待望の今季初勝利へ-。その思いは前半で無情にもはね返された。22分、FW豊川にスーパーボレーを決められて失点。26分にはFW原にゴールネットを揺らされ、立て続けに失点した。
ここまでともに2得点と好調のFW木村、MF山田楓が京都から期限付き移籍中で、契約上の問題のため出場できず。城福監督は「組み合わせが変わるし、簡単なものではなかった」と攻撃陣は後半中盤まで無得点だった。
敗色のムードが漂う中、今季無得点だった背番号9がチームを救った。後半35分にPKを冷静に決め、ロスタイムには右サイドのMF斎藤からのクロスに右足を伸ばして2得点。それでも染野は「勝つことができなかった。自分がもう一点取れた場面もあった」と笑顔はなかった。
それでも2試合連続で終盤に追いつき、勝ち点1を積み上げた。歯が立たないわけではない。勝利は決して遠くないはずだ。