エース大迫不在の神戸 首位町田を撃破 山内千金プロ初ゴール「狙ったところにうまく流し込めた」

 「明治安田J1、町田1-2神戸」(13日、国立競技場)

 昨季王者の神戸はリーグ戦初先発のルーキーMF山内翔(22)の先制点などで町田に2-1で競り勝ち、3試合ぶりの白星で勝ち点14とした。町田は勝ち点16で得失点差の3位に後退した。開幕から負けなしのC大阪は、FWレオセアラ(29)の得点で川崎を1-0で下し、2連勝で勝ち点18として首位に浮上した。J1で16年ぶりとなった東京V-FC東京の東京ダービーは、2-2で引き分けた。

 エース不在の窮状を新人の劇的な一撃が救った。両チーム無得点の前半45分。ゴール前での混戦からのこぼれ球が、ペナルティーエリア左に詰めていた今季初スタメンとなった大卒新人MF山内の足元へ。この場面で冷静に右足を振り抜くと、ボールはゴール右隅へと吸い込まれていった。

 「ボールが流れてきて、時間もあったので周りの状況もすごくクリアに見えていた。本当に自分が狙ったところにうまく流し込めた」と振り返った山内。プロ初ゴールは、首位・町田との一戦で大きな先制点となった。

 昨季のJ1王者も苦しい戦いを強いられていた。7日・横浜M戦でエースのFW大迫が右足首付近を痛めて欠場。その中で、3月30日の札幌戦に途中出場でプロデビューを果たした山内が、本来のボランチではなく左ウイングバックの位置でスタメン起用となった。

 「練習からパフォーマンスも良かった。前線の3人を生かせるというところで選んだ」と吉田監督。その期待に山内が見事に応えて流れを引き寄せると、後半44分にはFW武藤が2点目を挙げて勝利を手繰り寄せた。

 神戸ユースから昇格できず悔し涙の中で筑波大へ。応援に駆けつけた同期らの前で躍動し「筑波の4年間がなければ、今日は絶対に迎えられなかった」と山内も感慨深げ。そして「これを続けないと意味がない」と次を見据える。エース不在の危機は、王者に新たな力を芽吹かせた。

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