横浜Mが11日ACL決勝第1戦へ 3度目挑戦のDF松原「ACLでの悔しさはACLでしか返せない」
横浜Mがクラブ史上初のアジア制覇を目指してアルアイン(UAE)とのACL決勝・第1戦(11日・日産スタジアム)に臨む。DF松原健(31)は、自身3度目の挑戦となるACL制覇まであと一歩と迫り、優勝へ並々ならぬ思いを示した。
過去2回は16強の壁に阻まれたACL。松原は「本当に悔しい思いをした。そのACLの悔しさはACLでしか返せない。やっとタイトルへあと一歩のところまで来たなっていう印象」と現在の心境を語った。
ここまでの道のりは平たんではなかった。4月24日の蔚山(韓国)との準決勝第2戦では3-0から退場者を出し、その後2点を失って2戦合計得点で追いつかれ、PK戦までもつれ込んだ。
「蔚山との2試合はハードだった」と松原。その上で「(アウェーで敗戦して)1点を追いかけるプレッシャーも少なからずあった。その中で自分たちのやりたいことができたのは、自分たちがレベルアップした証拠だと思った」と手応えをつかんだ試合ともなった。
松原自身もベスト16のバンコク戦(タイ)では、第1戦に軽率なプレーからレッドカードを受けて退場となっていた。「そこはやっぱりチーム力。僕もチームのみんなに助けられて、今ここにいる」と仲間への感謝とともに、横浜Mのチームの一体感が決勝まで駒を進めた原動力とした。
「チームのみんなに助けてもらったから、今度は自分が、誰かが苦しい思いをした時に支えになれたらという思いを持ってやってきた」。チーム一人一人がその思いを共有するからこそ、横浜Mは激闘を制してきた。
「プロ選手である以上、タイトルをいくつ取れたかは重要。チャンスは何回も転がってくるものじゃない。チャンスが目の前にある。全力でつかみに行くのがプロだと思う」。クラブの新たな歴史の扉を開く一戦-。勝利への強い気持ちが言葉の一つ一つに込められていた。