レジェンド2人が舌戦? ジーコ氏「東京V戦は絶対に負けられないからと言っておいた」ラモス氏「引き分けでいいんじゃない?」

 「明治安田J1、鹿島-東京V」(12日、カシマスタジアム)

 試合前には、特別イベント「FREAKS公開取材~LEGENDS TALK~」が開催され、鹿島OBでクラブアドバイザー(CA)を務めるジーコ氏(71)と、東京VのOBであるラモス瑠偉氏(67)がトークショーに出演した。

 ジーコ氏が「ラモスさんとは固い絆がある。鹿島と今でも記憶に残る試合を数多くしてきた。そういった思い出が多くのサッカーファンの記憶に残っていれば良いなと思う」と話すと、ラモス氏は「ジーコさんは私も小さい時から憧れた人。すごい感動でテンションも上がる」恐縮しきりだ。

 91年にジーコ氏が鹿島の前身である住友金属に加入した際には、77年から日本でプレーしていたラモス氏も「まさか日本に来てくれるとか夢にも思わなかった。最初聞いた時は驚いたが、うれしかった」と振り返った。

 トークショーではプロ化前だった来日当初の苦労話を互いに披露。ジーコ氏は「当時は仕事と両立していてサッカーに集中できない選手が少なからずいた。酒を飲んだり、パチンコをしたり、たばこを吸ったりという選手も多くいた。サッカーと真摯(しんし)に向き合わないといけない、そういった姿勢を伝えてきた」と話した。

 ラモス氏も「あの当時は負けても、みんなが電車の中で酒を飲んで笑っていて。悔しくないのか、恥ずかしいだろうと。そこはずっと戦っていた」とし、練習でも「鍛えないとずっと負け犬になるよと。そこが一番つらかったし、時間がかかった」とチームの意識を変える苦労を明かした。

 そうした時代を経て、Jリーグの草創期には強豪としてしのぎを削った両チーム。16年ぶりの対戦にジーコ氏が「昨日、ポポビッチ監督には『ヴェルディ戦は絶対に負けられないから』と強く言っておいた」と話すと、場内のファンから大きな拍手がわいた。

 ラモス氏も「Jリーグを引っ張ってきたのはヴェルディと鹿島。ライバルは鹿島だと思っていた。一番良いパフォーマンスを見せれば、みなさんが喜んでくれるのでは」とし、最後に「引き分けでいいんじゃない?」と話して笑いを誘った。

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