元日本代表主将・長谷部誠 涙で現役生活に別れ「まだ実感がない。明日も練習があるような気分」
サッカー元日本代表主将のMF長谷部誠(40)=アイントラハト・フランクフルト=が18日、22年に及んだプロ生活に別れを告げた。今季最終節、ホームのライプチヒ戦をピッチ上で終え「自分自身を誇りに思えるところは、最後まで自分のやるべきことをやってきたこと」と胸を張った。
2-2の試合終了直前から守備的MFで出場すると、会場は温かい拍手に包まれた。ボールに触る機会はなく、引き分け。駆け寄ってきた2人の子どもを抱きしめると「自分にとって家族はとても大きな存在だった」と涙があふれた。
10シーズンを過ごしたクラブに指導者として残り、今後は育成年代の選手たちを教える予定だ。試合後のセレモニーでは「あなたたちの助けがなければこんなにも長くプレーできなかった」とサポーターに感謝。「まだ実感がない。明日も練習があるような気分」と苦笑しつつ、第二の人生へ「サッカーを通して1人の人間として成長させてもらった。これからの人生でも生かしていきたい」と誠実に語った。
◆長谷部誠(はせべ・まこと)1984年1月18日、静岡県出身。藤枝東高からJ1浦和を経て08年からドイツでプレー。2006年に日本代表デビューを果たした。国際Aマッチは114試合出場2得点、主将として81試合出場は歴代最多。W杯は10年、14年、18年と3大会に出場した。180センチ、72キロ。