「陳列棚を整理していたら」約80年前に所在不明「大日本蹴球協会杯」が奇跡の発見 宮本恒靖会長「かなり重たく感じた」

 「大日本蹴球協会杯返還式」に出席したJFA宮本恒靖会長(右)と縣恵一三田ソッカー倶楽部会長
 「大日本蹴球協会杯返還式」に出席したJFA宮本恒靖会長(右)と三田ソッカー倶楽部の縣恵一会長
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 日本サッカー協会(JFA)は22日、都内で、「大日本蹴球協会杯」返還式を行い、JFAの宮本恒靖会長(47)らが出席した。

 「大日本蹴球協会杯は」、戦前の1930年から40年までの6年間開催された「全日本蹴球選手権大会(現、天皇杯JFA全日本サッカー大会)」の優勝チームに授与されていたもの。1940年に優勝した慶応BRB(卒業生と学生の混成チーム)が受け取ったのを最後に、戦争激化の影響でその後所在が不明となっていた。

 戦時中の金属類回収令で、多くのスポーツの優勝カップが消失した中、昨年に慶応義塾体育会ソッカー部の合宿所で記念品の陳列棚を整理しているところ“奇跡的”に発見されたという。JFAとカップの処遇を協議し、日本サッカー史にとどまらず日本スポーツ史においても貴重な資料であることから返還が決まった。

 カップを手にした宮本会長は「兵器を造るために集められていたことから免れて残っているとしても、歴史的に意味がある物。今回の発見の経緯を知っているのもあり、かなり重たく感じました」と感想を語った。

 式典に出展した三田ソッカー倶楽部会長の縣恵一氏は「このカップはJFAのもとでしっかりと保管していただくのがふさわしいと考え、返還させていただく運びとなりました。戦争のもと好きなサッカー、スポーツができなかった時代があったんだということを次の世代につないでいくことが大事な使命であると再認識した」と話した。

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