「大日本蹴球協会杯」が84年越しに“奇跡の返還” 三田ソッカー倶楽部からJFAへ 戦争激化で所在わからず

 日本サッカー協会(JFA)は22日、都内で「大日本蹴球協会杯」の返還式を行い、宮本恒靖会長が三田ソッカー倶楽部会長の縣恵一氏からカップを受け取った。

 同カップは「全日本蹴球選手権大会(現天皇杯)」で1935年から6年間、優勝チームに授与されていたもの。40年の第20回大会で優勝した慶応BRB(卒業生と学生の混合チーム)が受け取ったのを最後に、戦争激化の影響もあり所在が不明となっていた。

 そこから83年が経過した昨年、慶応義塾体育ソッカー部の合宿所で発見された。同部とJFAが協議し、太平洋戦争の戦時中の金属類回収令から免れ、日本スポーツ史においても貴重な資料であることから返還が決まった。宮本会長は「非常に驚いているし、若干圧倒されるところもある」と歴史の重みを口にした。

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