3バック採用→連勝中の東京Vで存在感 MF綱島、CBとボランチの両立に「難しさはあるけどワクワク」
連勝中のJ1東京Vで存在感を示しているMF綱島悠斗(23)が5日、クラブハウス内で取材に応じた。前々節の神戸戦から3バックを採用したチームで、本職のボランチでなくセンターバック(CB)として先発出場。「やっぱり難しさはありますね」としつつも、充実感を漂わせた。
綱島は東京Vユース時代まではCBだったが、国士舘大学でボランチに転向。プロ入り後もボランチでの出場機会が多かったが、5月の町田戦での大敗(0-5)で4バックから3バックへのシステム変更を決断したチーム事情もあり、神戸戦では3バックの左で先発出場。前節の札幌戦では3バックの右で2試合連続フル出場を果たし、チームの連勝に貢献した。
綱島はボランチとCBの違いについて「ボールの持ち方、“ボールを奪いに行く守備”と“守りに行く守備”でも違いがある」と説明。「同じ状況でも異なる選択肢をとらないと行けない難しさがある」と話した。
3バックだが、守備時はウイングバッグ(WB)が下がって5バックの形になる。3失点を喫した札幌戦では、5枚並べたにもかかわらず、サイドをえぐられて失点するシーンが目立った。「3バック、4バックの時でもポジショニングが少し違ったりする。自分は元々CBをやっていたので、CBのようなポジショニングを取ってしまって少しWBが自分に引き付けられて、一番奥が空いてしまった」と振り返る。「5枚にしてる強みってサイドチェンジに1人競りに行けるっていうのが強みの一つでもあると思う。そこの確認はチームでもしてますし、次の試合からはああいった失点っていうのはなくなってくるんじゃないかなと思います」と語った。
前節では後半途中からボランチでプレー。試合中にポジションが変わる難しさもあると話した綱島。ただ、その表情からは充実感がうかがえた。
「難しさはあるんですけど、90分間通してサッカーをやりたいっていうのを自分がすごい望んでいたのでうれしい。どのポジションでも自分の強みを出して、90分通して高い集中力を持ってチームに貢献し続けたい。もっともっとやっていくべきことはたくさんあって、自分としてはすごい楽しみというか、ワクワクしてますね」
現在、東京Vは勝ち点24で11位。16年ぶりのJ1で健闘している。開幕当初は相手の選手を見て“名前負け”していたというが、「1試合1試合やってくにつれて、ある程度自分もチームとしてもみんな少し自信をもつつある」とキッパリ。上位進出へ-。次節・広島戦も勝利をつかむ。