なでしこ 金宣言 女子サッカー再ブレークへ池田監督「覚悟と責任」 パリ五輪女子日本代表18+4人発表
日本サッカー協会は14日、パリ五輪に臨む女子日本代表「なでしこジャパン」のメンバー18人とバックアップメンバー4人を発表した。池田監督は五輪3回目の出場となるDF熊谷紗希(33)=ローマ=に引き続き主将を任せることを示唆。また、DF古賀塔子(18)=フェイエノールト、MF谷川萌々子(19)=ローゼンゴード=ら若手の活躍に期待を寄せた。本大会へ向け7月8日から千葉市で合宿に入り、13日にガーナ代表と国際親善試合を行い、14日に出国する予定になっている。
五輪では12年ロンドンでの銀以来となるメダル獲得、そして悲願の金メダルを目指す戦いが始まる。池田監督は「このメンバーと五輪を戦うことに、私自身大いに楽しみにしていますし、自信もあります」と力強く語った。
6月のスペイン遠征メンバー22人から18人を選出。代表経験が豊富なDF熊谷、MF長谷川らが順当に選ばれる中、MF谷川、DF古賀といった10代ながら海外クラブでプレーする若手も狭き門に入った。指揮官は「年齢に関係なく、しっかりと武器を持っている選手を判断した」と2日前まで悩み抜いて選んだメンバーとともにベストを尽くす気概を示した。
主将は五輪3大会目の出場となる大黒柱の熊谷へ託すつもりだという。池田監督は「彼女の経験はこのチームにとって大きな財産」と評価。佐々木則夫女子委員長も「自分に厳しく、非常に周りを鼓舞させる。資質的にはキャプテンの逸材」と太鼓判を押した。
五輪での戦いは、今後の女子サッカーの未来も左右する。MF澤穂希らを擁した11年W杯で優勝した際は、世間の注目度が爆発的に高まった。一方で、アジア予選で敗退した16年のリオ五輪以降は、選手自身も人気低下の実感を口にしている。池田監督は「なでしこジャパンが五輪で活躍、躍動することは女子サッカーの発展、普及も含めてとても大きいもの。そういった覚悟と責任を感じている」と力を込めた。
苦しいアジア最終予選を勝ち抜き、パリへの切符をつかんだ際「一番良い色のメダルを目指す」と意気込んだ池田監督。初戦は昨年のW杯優勝国スペインと、いきなりの難敵。それでも「目の前の1試合1試合をしっかりと戦い、その先にある金メダルを目指していきたい」と宣言。「なでしこジャパン」が再び世界を沸かせる。