逆転勝利の町田・黒田監督が力説「天皇杯ではいろいろあったがゼルビアは決して悪ではないし、われわれが正義」
「明治安田J1、横浜M1-3町田」(15日、日産スタジアム)
町田が天皇杯で“ジャイキリ”を食らった悪夢を払拭(ふっしょく)する逆転勝利で、リーグ首位を堅持した。
前半14分に横浜Mの先制を許すが、同43分にエリア手前右のFKから、最後はDF昌子が押し込んで同点に追いつき前半を折り返す。
すると後半9分には右からのクロスに、U-23代表の米国遠征から復帰したFW藤尾が左足で合わせて勝ち越しに成功。さらに同16分にはMF下田が左足でのFKを直接ゴールにたたき込んで横浜Mを突き放した。
町田は12日の天皇杯2回戦・筑波大戦でまさかの敗戦を喫し、4人の負傷交代者を出す展開に、試合後には黒田監督が筑波大側を批判するなどで物議を醸したが、そうした嫌な流れを一掃する逆転勝利となった。
試合直後のピッチでのインタビューで「彼らの名誉の負傷を絶対に無駄にすることのないように、きょうは彼らの分まで走りきろうと。あらためてスポーツにおける心技体のすべてが全面的に相手を上回り、躍動してくれた成果が魂のこもったゲームにしてくれた」と振り返った黒田監督。監督会見でも「試合前から天皇杯で負傷した4名の無念の気持ち、彼らが託したことを背に受けて、彼らのケガが絶対に無駄にならないようにと彼らの意識を高めたことで、選手たちが魂のこもった試合をしてくれた」と繰り返した。
天皇杯では敗戦後のコメントが物議を醸したが「天皇杯ではいろいろあったが、しっかりわれわれとしても、町田ゼルビアというのは決して悪ではないし、われわれが正義で、しっかりと言いたいことを言いながら、ダメなことはダメと訴えながら、それを貫いていくこと。これがサッカー界に必要なパワーだと思う」と話した。