「欧州選手権・１次リーグ、ドイツ５－１スコットランド」（１４日、ミュンヘン）

　開幕して１次リーグＡ組の１試合が行われ、地元のドイツがスコットランドに５－１で快勝した。前半１０分にウィルツが先制。ムシアラの追加点とハーバーツのＰＫで３点をリードして折り返すと、後半はさらに突き放した。大会はドイツの１０都市を舞台に争われ、２４チームがＡ－Ｆの６組に分かれて１次リーグを実施。各組２位までと、３位の成績上位４チームがベスト１６による決勝トーナメントに進む。決勝は７月１４日（日本時間１５日）にベルリンで開催される。

　復権を狙うドイツは新旧の戦力がかみ合い、鮮烈な５ゴールで好発進した。欧州選手権で４点差をつけての白星は西ドイツ時代を含めて初。開幕戦としても史上最多得点差の快勝を演じ、ナーゲルスマン監督は「最初の一歩に過ぎないが、喜ばしい結果だ」と手応えをにじませた。

　前半１０分に早々と試合を動かした。今大会限りで現役を退くクロースが右に正確なサイドチェンジを送る。キミヒが折り返し、２１歳のウィルツが右足で低く抑えた一撃を決めた。

　９分後には主将のギュンドアンが中央の密集で見事なスルーパスを通し、最後は２１歳のムシアラが右足で突き刺した。ムシアラは躍動感あふれるドリブルで何度も相手を崩して大量点につなげ「僕らの攻撃は多彩だ」と納得の笑みを浮かべた。

　低迷するドイツ代表の再建を託されたナーゲルスマン監督は、合宿中に外部から人材を招いてチームワークについて学ぶ機会を設けたという。開幕戦をものにし「選手たちは、自分の隣の選手も輝かせるために全力を尽くしてくれている」と目を細めた。