「明治安田Ｊ１、Ｇ大阪２－１神戸」（２２日、パナソニックスタジアム吹田）

　会見場に入った神戸・吉田孝行監督は怒りで声を震わせた。開口一番「負けを認めざるを得ないが、試合はレフェリーで大きく変わってしまった」と悔しさをにじませた。

　不満の焦点は前半２１分のノーゴール判定だった。セットプレーからのボールをＦＷ大迫が胸でトラップし、左足でシュート。しかしＶＡＲで、直前に守備側のＧ大阪の選手が転倒したことがＭＦ井出のファウルとされた。吉田監督は「相手が突っ込んできてブロックを取られたのは（神戸の選手が）かわいそう」と主張した。大迫も「申し訳ないが、僕は残念」とため息。「意味が分からなかった。相手が井出に当たっていて、井出が当たりにいったわけではない」と振り返った。

　勝敗を左右する先制点が幻になり、後半にＧ大阪のＭＦウェルトンに先制弾を喫するなど２失点。吉田監督は「広島のスキッベ監督も先日怒っていたが、Ｊリーグも受け止めないと。審判をリスペクトしているが、あれは納得がいかない」と繰り返した。勝ち点３を取れなかったこと以上に無念さが残る試合だった。