横浜M・中山社長 キューウェル監督の解任はACL終了直後から議論「どこで手を打つかという判断で決めた」 ハッチンソン新監督の立て直しに期待
J1横浜Mは16日、ハリー・キューウェル監督(45)と契約を解除したことを発表。今後はジョン・ハッチンソンヘッドコーチ(44)が暫定的にチームの指揮を執ることが決まった。横浜市内の本社で取材に応じた中山昭宏社長(57)は解任の経緯と新監督への期待を語った。
キューウェル監督招へい時に求めたのは①アタッキングフットボールへの理解と継承②それを進化させること③結果として高みを目指す-の3点だが、「クラブが期待していたところに(3項目とも)少しずつ届いていないという認識」と説明する。
その上で、14日の鹿島戦で快勝した直後の解任にも、ACL終了直後から議論が始まったことを明かし、「1試合で急に良くなる話ではない。今ある課題に対して、どこで手を打つかという判断でタイミングを決めた」と話した。
一方で、ハッチンソン監督へチームを託すことを決めた理由については、本来のアタッキングフットボールへの原点回帰を挙げ「アンジェ(ポステコグルー元監督)がいた時にジョンはコーチで一緒にやっていた。日本人コーチとのコミュニケーションをうまく取れているので、そういう強みも生かしつつ。加えて今の練習メニューは基本的にジョンが作っている。その連続性も含めて総合的に考えた」とした。
ハッチンソン監督の任期についても、提携している「シティ・フットボール・グループ」が後任候補の作成に着手しているとして「彼らがどのタイミングで後任候補を見つけるか。そのタイミングを見つつ、ジョンがアタッキングフットボールを原点に立ち返って戻せるかも合わせての検討になる」と流動的であることも明かした。
そして「前線からのディフェンスの徹底。それからパス回しのスピードはマリノスのテンポになりきれいていない。後方から前線へのアプローチのスピード感。今の3つを徹底しなきゃダメ」と具体的な課題を口にして、ハッチンソン監督の立て直しに期待を懸けた。