町田に完全移籍のDF中山雄太「降格、残留争いの経験が多かった」優勝争いが魅力的に 最短で17日の磐田戦に出場も
イングランド2部リーグのハダースフィールドからJ1町田に完全移籍した日本代表DF中山雄太(27)が15日、非公開練習後に取材に応じ、「優勝争いをしてるところが魅力的なものの1つだった」と加入理由について話した。
現在首位を走る町田にとって、7月に加入した相馬MF相馬勇紀に続く現役日本代表の大型補強。前人未到のJ1初昇格年での初優勝に向けて、クラブとして本気の姿勢を見せている。相馬が「誰も成し遂げていないことが楽しみ」と話していたように、プロになって優勝経験がない中山にとっても響くものがあったという。
「(自分の)キャリアを見れば降格争いだったり、残留争いっていう部分で戦ってきた苦しさの経験が多くて、チームの結果は1人じゃどうにもできない上で、自分がどう輝いていくかの個人フォーカスのところが多かった。優勝争いのチームで勝っていく上で、自分もありきでチームとしてどう強化されていくかっていう部分もあると思う。そこは1つ、自分のキャリアとはまた違ったところを自分で求めてきた」
今年3月に左膝側副靱帯(じんたい)を損傷。ケガの期間が自身のキャリアについて見つめ直すきっかけになった。「ケガしてない期間は目の前の状況に全力で考える時間で、逆にそれしか考えられなかった。ケガしてたらいろんなことを考えられるし、復帰後、自分がどうなりたいか、どうしていきたいかって考えたところで、今までそういう経験もなかったな。じゃあそういう経験が得られるチームってどこなんだろう、とか。そうした上で得られるものって今までのキャリアと違うんじゃないかとか。すごく考える時間が多かった」と振り返った。
町田での優勝を自身にとって“絶対のタスク”と掲げた中山。公式戦の実戦からは約5カ月間遠ざかっている中、町田でのデビュー戦に胸を弾ませる。「自分にとって再スタート。今までの自分の像とはまた0から見てもらえれば」と語った。
黒田剛監督は「コンディションもあるし、ちょっと明日の状況を見て選択肢の1つとして考えたい」と次節の磐田戦(17日、Gスタ)での出場の可能性を示唆した。中山も「出られたら出たい。ただ、出なくても準備っていう部分ではその次の週につながると思うんで、やるべきことをしっかりとやっていきたい」と話した。