日本代表DF中山獲得のJ1町田 マネジメントゲームのような資金力&交渉力 随一の一体感で実現「補充ではなく補強」
イングランド2部リーグのハダースフィールドからJ1町田に完全移籍した日本代表DF中山雄太(27)が15日、非公開練習後に取材に応じ、自身、そしてクラブにとっても初めてとなるJ1優勝への強い思いを口にした。黒田剛監督(54)は「状況を見てから」としつつも、最短で次節の磐田戦(17日、Gスタ)での起用を示唆した。
◇ ◇
まるでマネジメントゲームをプレーしているのかのような資金力&交渉力だと感じる。7月に加入した相馬勇紀に続く現役日本代表の大型補強。戦力面での的確なポイントを押さえており、クラブとしての一体感も随一だ。
前半戦の快進撃を支えたMF平河が7月上旬に海外移籍したが、すぐにその穴にハマる相馬を獲得。黒田監督が求める「補充ではなく補強」を、ほぼ理想に近い形で実現させてみせた。
もちろん、他クラブとのマネーゲームにはなった。それでも原靖フットボールダイレクター(FD)が、町田の経営権を取得しているサイバーエージェントの藤田晋代表取締役社長とLINEでこまめにチーム状況を共有。同社長が相馬獲得がクラブにもたらす意味の大きさを理解してるからこそ、原FDが「すごい額」と明かす投資に踏み切れたのだ。
6月下旬、原FDは補強ポイントに両サイドアタッカーとセンターバックを挙げた後、こんなことを言っていた。「ただ、国内にそういう選手がいるか」。J1制覇へ、クラブの方針は全くブレない。何だか一本取られた気がする。(デイリースポーツ・松田和城)