日本代表・森保監督 半年ぶり代表復帰の伊東純也に言及 決め手はクラブのジャパンツアー「温かく彼を見守ってくれる環境がある」
日本サッカー協会(JFA)は29日、千葉市内で会見を開き、26年W杯アジア最終予選の中国戦(5日、埼玉スタジアム)、バーレーン戦(10日、リファー)に臨む選手27人を発表した。フランス1部リーグのスタッド・ランス所属のMF伊東純也が選出され、1月~2月のアジアカップ以来、約半年ぶりの代表復帰となった。
森保監督は「説明を細かくするとこの一問だけで終わってしまうことになるのでできるだけ簡潔にお話したいと思いますが」と前置きした上で「これまでの招集に関しては、招集できるということで私自身はサポートしてもらったし、考えていた。それでも招集できなかったのは、彼を守るという意味でお話しをさせてもらったと思う。彼が落ち着いて日本代表の選手としてサッカーに向けてプレーできること、チーム全体で落ち着いて帯同できるかを考えた時にこれまではまだ疑問が残るところがあった」と明かし、「今回招集させていただいた大きなポイントとして彼がスタッドランスの選手としてジャパンツアーでプレーしていた時にメディア含めて多くのサポーターが温かく彼を見守ってくれる環境があるということをみて、私自身落ち着いて彼がプレーできると判断させていただきました」と説明した。
伊東はカタールでのアジア杯中、性加害疑惑が報じられ、代表から離脱。所属クラブに合流後、試合に復帰していたが3月のW杯アジア2次予選の北朝鮮戦、6月の同予選ミャンマー戦、シリア戦の活動には招集されず。ピッチ外での混乱、チームや伊東周辺への影響を懸念して見送ったとされた。
伊東は0-2で敗れた今季開幕節のリール戦後に自身の性加害疑惑について言及。「まだ終わっていないけれど、こちらで一試合一試合頑張るしかない」などと述べていた。山本昌邦NDは「起訴、不起訴ということが理由ではない。当然現場、協会全体として様々な準備を進めてきた。今回はしっかり環境が整ったということ」と話した。
伊東が女性2人に同意なく性行為をしたとされる問題で、伊東は準強制性交致傷の疑い、女性2人は虚偽告訴容疑で書類送検されたが、大阪地検は9日に双方とも嫌疑不十分で不起訴処分とした。伊東側は女性側に損害賠償を求めている他、性加害を巡る記事は虚偽として週刊誌の編集者らを告訴している。