初代チェアマンの川淵三郎氏がスキラッチさん追悼 磐田加入時は心配も「あに図らんや4シーズンにわたって素晴らしいプレーを見せてくれた」
Jリーグの初代チェアマンで、日本サッカー協会(JFA)の川淵三郎相談役が19日、元イタリア代表FWで18日に59歳で死去したサルバトーレ・スキラッチさんを追悼した。スキラッチさんは1990年W杯イタリア大会で得点王と最優秀選手に輝いたストライカー。94年から97年までジュビロ磐田でプレーし、Jリーグ通算92試合に出場し、65得点を挙げた。
W杯得点王が日本の地方都市でプレーすることに満足できるか「一抹の不安もあった」としながらも「あに図らんや彼は4シーズンにわたって素晴らしいプレーを見せてくれた」と回想。「まだ若かっただけに残念でならない。Jリーグの発展に大きく貢献してくれたことに心から感謝の意を表したい」と故人を悼んだ。
JFAを通じて発表された川淵相談役のコメント全文は以下の通り。
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彼のプレーを初めて生で見たのは1990年のイタリアワールドカップで、私はNHKの解説で現地に行っていた。Jリーグ創設に奔走していたときで、現地で、Jリーグへの参加を希望する団体が20もあったという報せを聞いて喜んでいた。そんな時に彼のプレーを見て、こんなすごい選手がJリーグでプレーしてくれることなんて夢のまた夢だと思った記憶がある。
ところがJリーグ開幕翌年にジュビロ磐田に移籍すると聞いてびっくり。ワールドカップで得点王に輝いた選手が日本の地方都市でプレーすることに満足してくれるのかという一抹の不安もあったが、あに図らんや彼は4シーズンにわたって素晴らしいプレーを見せてくれた。Jリーグに大きな刺激を与え、その存在を世界に知らしめてくれた。
病気だったと聞くが、まだ若かっただけに残念でならない。Jリーグの発展に大きく貢献してくれたことに心から感謝の意を表したい。
スキラッチさん、安らかにお眠りください。
日本サッカー協会相談役、Jリーグ初代チェアマン
川淵 三郎